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バニッシュ!!
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バニッシュ!! 2

轟く銃声。
大鎌を振り上げたまま固まる悪魔。
「な・・・なんでだよ・・・」
悪魔の腹から向こうの景色が見える。
少年の銃が悪魔の腹をぶちぬいたのだ。
少しずつ溶け崩れていく悪魔の身体・・・
少年でもそれは分かる。
終わったのだと。

「これは終わりではありません・・・」
「これは始まり・・・」
2人の美しきシスターが口々にそう言う。
そう、これは始まりなのだ。
「さあ、行きましょう」
何処へと聞かなくても少年は理解した。
これは運命だったのかもしれない。
「ええ・・・お願いします」
少年らしい恥じらいに頬を染めながらも、少年はしっかりとそう言った。
そう、これが・・・
彼の長い戦いの始まりだったのだ。




『まだ若いご夫婦なのにねぇ・・・』
『お子さんも小学生じゃない・・・可哀想よねぇ・・・』
ひそひそと式場で交わされる無関係故の無遠慮な同情・・・
そして、関係者と見られる苛立ったような親族達・・・
『どうするんだ・・・うちで面倒なんて見れないぞ』
『うちもよ・・・そんな余裕なんてないわよ!』
誰も夫婦の遺児、まだ幼い少年の心を思いやる者はいなかった。

葬儀が終わり、両親の遺骨と1人残される少年。
彼は泣かなかった。
いや、泣けなかったのかもしれない。
それだけショックだった・・・
それとも周囲への憤り・・・
その内面は、無表情の少年からは窺い知れない。

「おい、世の中ってのは理不尽だよな」
声の主は窓に座っていた。
その姿は・・・悪魔そのもの・・・
その悪魔は笑いながら言う。
「復讐してみねえか・・・オレが力を貸してやるぜ」


「おまえなんて・・・」
虚ろだった少年の瞳は力を帯びる。
この言葉に従ってはいけないと心の声が囁く。
「いらない・・・」
悪魔はその答えにニヤリと笑う。
まるでそうなると分かっていたように・・・
「なら、オマエが『目覚める』前に喰っちまわねぇとな!」


・・・そして顛末となった訳だ。
全てが終わり、連れて来られた先は教会であった。
2人がどうであれ、シスターの姿であるだけに予想できる事だ。
ただ、彼女達が何者かは少年には分からない。
「ようこそ、ここがこれからの貴方の家よ」
金髪碧眼のシスターが微笑み言う。
法衣を纏うと、あのエロスはどこへやらの清楚なシスター。
「僕の家・・・ですか?・・・」
何故?と言う疑問ばかり頭を巡る少年に今度は黒い肌のシスターが言った。
「アタシはシスター・シャーリー、向こうがシスター・アリッサね」
こちらもエロスなんて感じさせない快活な口調で言う。
色々と謎の多い2人だが、次のアリッサの言葉で更に謎が増えた。
「宜しくね、加納淳(かのう じゅん)くん」
彼女は初対面の筈の少年の名前を言い当てたのだ。
この1日、驚くことが多すぎる。
一体自分はどうなってしまうのか・・・
だが、不思議と不安感はなかった。

「まずはお風呂ですよね」
そのアリッサの言葉で淳は思い出した。
見る間に無表情な顔が恥ずかしさに歪み真っ赤になる。
そう、仕方ない事だが・・・
恐怖で漏らしていたのだ。
程なくして淳は風呂場へと案内される。

「それじゃ、服脱ぎましょうか」
「えっ…いや…ひとりで脱げますから」

当然のように、脱衣を手伝おうとする、アリッサに戸惑う淳。

「あら、ごめんなさい。 余計なお世話だったわね
それじゃ……」
「えっ…、ちょっと!」

淳は脱衣いの手伝いを諦め、出て行くと思っていたアリッサが、突如、修道服を脱ぎ始め驚き困惑する。
修道服の下からは、先程のレザー衣装が現れ、その刺激の強さに、淳は顔を背けてしまう。

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