「・・・ここは何処だ？」
目を覚ますと俺は暗闇の中に立っていた。
辺りを見渡そうにも視界の全てが黒一色で染まっているため何も分からない・・・。
「俺確か午後11時に布団に入ったよな？てことは今夢をみてんのか・・・？」
なんてことを考えながらささやかながら現実逃避をしてる俺。
さっきから歩いたり手を伸ばしたりしているが触れる物もないことから俺は次の二択が浮かんだ。
1、ただ夢をみているだけ。
2、俺自身が気付かぬ間に死んでただよっているだけ。
・・・俺ってネガティブ思考になりかけてるよな！？
俺の頭の中に直接声が聞こえた。
女の人の声「あなたはもう一度人生をやり直したいと思いませんか？」
俺「まあ、やり直せるものならやり直したいな。てゆーか、お前誰だよ。」
女の人の声「いずれわかります。さらに次の質問をします。」
俺「なんだよ？」
女の人の声「生まれ変われるなら人間の男がいいですか？それとも女がいいですか？」

俺が…男に生まれて、トクをしたことが、あっただろうか？
俺は彼女いない歴＝年齢だ。
女はいい。女だというだけで、チヤホヤされる。
それに引き換え男は…“ただしイケメンに限る”とか、コミュ力がとか、金を出すのが当然、とか…
男性差別だらけだった。
俺は迷わずきっぱりと言った。
「俺は女に生まれ変わりたい」

女の声「そうですか。わかりました。あなたが目覚めたとき男だった時の記憶はすべて消えて、全く、新しい人生を歩むことになるでしょう。」
そして、次の瞬間目の前が真っ白になって目が覚めた。