続・全てが叶うスマフォ 31
意外な質問が来たので、ドキッとしてしまう。
「い、いや、俺は好みなんてそんな…」
…俺は水着の女の子を堪能できればそれでいいです…ってそれも問題か?
「そう…」
「樹里が好きなのを持ってくればいいだろ」
「そうだね…でも、水着ばかりに気をとられて授業がおろそかにならないか心配だなぁ…」
その考えは、さすが水泳部の天才スイマーだ。
樹里の言葉には一言に重みがあって、俺が行った設定は安易過ぎたんじゃないかと思えてしまうくらいだった。
「…まず、樹里は、スイムスーツを着るといいんじゃないか?水泳部で使うことあるんだろ」
「うん」
「その方が、水着を着づらかった女子も、スイムスーツを着て授業に出やすくなる」
「そっか」
実は、気軽に“海とかプールでビキニ着てる子多いから、着たい子も多いんじゃないか”と考えたのだが、実際に女子がどんなことを考えて水着を選ぶのか、とか、深く考えなかった。
「なあ、樹里、セパレートタイプを選びそうな人って、どのくらいいると思う?」
煩悩をなるべく見せないよう“ビキニ”ではなく敢えて“セパレートタイプ”と言った。
「うーん…うちのクラスは結構多いんじゃないかな?中野先生が水着を自由にするって言ったとき、嬉しそうにしてた子がほとんどだったよ」
「そうか」
「佐々木くんがああ言ってくれたし、私は試合で使う水着を持ってくるよ」
「うん、それがいいよ」
アスリートである樹里の鍛えられた肉体美は、それはそれでそそられる…と言ったらアレか…
…さて、急がないと次の授業の時間が迫る。
「佐々木くん、急がなくていいんじゃない?」
「え?」
「次って授業、確か先生が出張で自習じゃない」
「ああ、そうか」
樹里と二人でシャワーを浴びる。
水に濡れたスクール水着が、樹里の身体のラインを引き立たせる。
結構、胸、大きいな…
樹里が俺のすぐ隣に近寄る。
「佐々木くんと二人きり、だね…」
そっと、抱きつかれた。
水泳部の美人アスリートで、人気も高い彼女だが、どちらかといえば控えめな性格で、こういうイメージは抱かなかったのだが…
「えーと、樹里さん…?」
俺が彼女のほうに向いた瞬間、唇が触れた。
…その気だったのか。
それなら…
俺は樹里の身体を抱きしめ、彼女の舌に自分の舌を絡みつかせる。
熱いキスをしながら、樹里のスク水の肩紐をそっと外した。