原始人 10
そのとたんにジョオの肉の柱が膨張をした。
そこらに薄い汁が勢いよく撒き散らされ、俺は後ずさる。
「お!俺が白い汁を出すとこ!見てくれ!」
ジョオは海の方に体を向けたまま、手だけを動かして俺の腰を掴んだ。
アルはぎくりとした。
そもそもこういう勝負はあの村以外では経験無いが、このようなシチュエーションで男に腰を掴まれるということは全く予想できないことだった。
アルは努めて平静を装ってジョオの汁の行方を見守る。
「うおおっおおお!も、もう出る!」
ジョオの尿道が広がり濃厚な汁が噴き出してくる…が、あまり飛ばず前と同じくらいの飛距離だった。
ジョオは射精の時に腰を突きだしたりと高く飛ばす工夫はしていたのだが、あまりにも液が濃縮されすぎて勢いが悪くなったのだ。固形化して黄ばんだ汁がドロドロと垂れていく。
ジョオは一瞬落胆したようだった。が、努めてそれを見せないように胸を張った。
「さあ、お前も、飛ばしてみろ!」
「おお」
受けないわけには行かなかった。しかし、今は発射の準備はできていなかった。アルは、眼を閉じて思い浮かべた。ティティと、マアが、両方裸になっているイメージを。現実ではそういう場面は一度も見たことがなかった。
だが、上手くいかない。わざわざ追ってきたジョオに対する後ろめたさもあるのかもしれない。
とにかく中々勃起しないのだ。
その間にジョオはまたしても肉の柱をしごき始めていた。二発目を出すためというよりは射精の余韻を楽しむための刺激だろう。