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ミコ・カノ!!
官能リレー小説 - その他

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ミコ・カノ!! 25

「まあ・・・・ある意味危険だと言えなくもないですが。」
意味が分からない。
「どういう事?」
「あの、鏡をご覧になられれば、ご理解して頂けるかと。」
そう言われたので、近くにあった手鏡を使って自分を見てみた。顔や首に虫刺されの様な痕が幾つもある。しかし、虫刺されにしては形が明らかにおかしい。沙耶が顔を赤くして言い淀んでいる事から考えても間違いない。
・・・・これはキスマークだ。
昨日ベッドで沙耶がキスの雨を降らせた時のだろう。確かにこれじゃ表を歩けない。これで大学に行こうものなら大騒ぎ間違い無しだ。良くて、散々に冷やかされて、悪ければ・・・・考えたくない。
「確かにこれじゃ表を歩けないね。」
「も、申し訳御座いません。」
これで2人で外に出ようものならどれだけの殺意の視線を浴びることか。僕自身、こんなキスマークだらけで沙耶の様な爆乳美少女を連れて歩く男が居たら殺意を抱くだろう。
「まして2人で外に出ようものなら、誰と何があったのかを・・・・沙耶に愛されまくったのを宣伝する様なもの、か・・・・。」
自慢したい気もするが・・・・流石に駄目だな。
「ま、いいさ。今日は家でのんびりしよう。」
「それが宜しいかと。・・・・少々、心苦しいのですが。」
「良いって。じゃ、僕はシャワー浴びてくるよ。沙耶も済ませてるみたいだし、さっぱりしてくるよ。」
「畏まりました。では、その間に片付けの方を。」
「うん、お願いするよ。」
沙耶は片付けに取り掛かり。僕はシャワーを浴びに向かった。
浴室で鏡を見たが、胸元にもキスマークが有った。それ等を見て、今度は僕が沙耶をキスマークだらけにしたら、どんな反応を見せてくれるかと考えて思わずニヤついてしまった。
身体を洗っていると何やら物音がして、洗濯機の回転音が聞こえてきた。
「沙耶。洗濯?」
「は、はいっ。えっと、その、シーツを・・・・。」
「・・・・ああ、成る程。」
確かに今朝のベッドは凄い事になってたな。それに部屋の匂いも。あのままじゃ寝れたもんじゃない。
「沙耶。ついでに換気も、お願いできる?」
「あっ、それなら既に窓を開けて風通しを良くしてます。」
まあ、当然か。改めてあの部屋に入ったら、嫌でも匂いが鼻に付くだろう。
「ふぅ、さっぱりしたぁ。沙耶、洗濯は済ん・・・・沙耶?」
「・・・」
あれから十数分。体中を念入りに洗い臭いと言う臭いをシャンプーとボディソープで洗い流した僕は短パンに半そでシャツという格好でリビングに入る。
窓を開けてあるのか夏の暑くも涼しい風が吹いていて火照った体には心地いい。
ソファーにいる沙耶に声をかけようとした時、彼女の雰囲気が何時もと違うことに気づくのに少しの時間が掛かった。
目の前のテレビに釘付けになっているのか、其処から文字どうりピクリとも動かない沙耶。
そればかりか彼女の周りの空気が何時もの凛としつつもどこか暖かい空気が消え、あったのはまるで武人のような鋭い空気。
「沙耶?・・・沙耶!!」
「っ?!! あ、主様! 何時の間「ついさっきだよ。・・・何か遭ったの?」・・・これをご覧ください」
驚きの表情をした後、暗い顔にある沙耶。彼女の言われるとおり僕はテレビに移っているニュースに目を向けた。
其処には女性キャスターが映っている。
「もう一度お伝えします。 昨夜の夜、東京都新宿区の路上に女性の変死体が見つかりました。 女性は“お腹の横を謎の大型動物に食われたような状態”で横たわっており、道路に大量の血を出して死んでいたようです・・・」
「っ?!!」
女性キャスターから出た言葉に僕の背中に何かが走り抜けた。
「お分かりですか、主様? どうやら“敵”も動き始めたようです。 おそらく“あの時の気配”のモノでしょう。 次の被害が出る前に倒さなくてはなりません」

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