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ミコ・カノ!!
官能リレー小説 - その他

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ミコ・カノ!! 14


「お持ちどうさまです♪」
「おぉ、カレーかぁ。美味そう♪」
待つこと数十分、大きめの皿の上には湯気を上げながら美味しそうな匂いを漂わせるカレーが僕の目の前に置かれる。
夏だからかナスやピーマンといった夏野菜や肉やたまねぎ、ジャガイモと一般的な具材がゴロゴロとしていて食べ応えがありそうだ。
「じゃあ、頂きます!」
「はい、たくさん召し上がってください♪」
向かい合った所で僕は手を合わせる。そんな僕を沙耶は嬉しそうに見つめ、スプーンを動かした。

彼女のカレーはコクが深く味わい深い、よって僕は3回ものお変わり(大盛り)を彼女に頼んでしまった。
「うっぷ、ご馳走様でした・・・」
「はい、お粗末様です。もう、いくらなんでも食べすぎです。さぁ、歯を磨いっ!!?」
「ん?どうしたの沙耶。まさか魔物!?」
「えぇ、気配は確かに魔物ですが・・・・どうやら襲うつもりはないようです。気配が遠ざかってきます」
「あ、そういえば武器とかどうするの?家には、包丁か木刀ぐらいしか無いんだけど・・・・。」
一般家庭のウチに真剣だの拳銃だのが有る訳無い。買おうにも沙耶が着れる服を探すより遥かに困難だ。
「此方に来た時には服も無かったんだよね。まさか、その気になれば武器とかを召喚できるとか、実は愛用の刀だけは、何故か此方の世界に有りましたなんて事は・・・・。」
「心配いりません。既に此処にありますから」
そういって、僕の部屋に入っていく沙耶。まさか、とは思いながら待っていると鞘に納められた一振りの日本刀を持って戻ってきた。
「私がこの世に現界したと同時に持っていた私の愛刀にして家宝“布都御魂(フツノミタマ)”です」
「・・・」
彼女の言った事に僕は頭の中が真っ白になった。
布都御魂、日本神話に出てくる霊剣でゲーム内の設定では彼女はあの神武天皇の生まれ変わりとなっていて彼女以外にこの刀を扱うことは出来ないらしい。
「あ、あの・・・沙耶さん?もう一度その刀の名前言ってもらってもいい・・・かな?」
今までで一番顔が引きつっているであろう僕は無駄ともいえる質問を彼女にする。
「?布都御魂ですが、どうかなさいましたか主様?」
「・・・・いや、改めて沙耶の凄さというか偉大さというか大物ぶりに感心していいやら、呆れていいやら。少なくとも因子の事が無きゃ確実に沙耶の主様なんて僕の様な小物には務まらないよね・・・・。申し訳ないやら情けないやら・・・・。」
「何を仰言るのですか主様。沙耶の主は貴方様以外有り得ません。」
「でも、僕は沙耶と違って生まれも様々な実力も平凡な一般人だよ。・・・・沙耶も災難だよね。どうせなら、もっと逞しくて頼り甲斐の有りそうな主に巡り会えたら良かったのに。」
「主様。沙耶は災難とは思っておりません。寧ろ、貴方様に巡り会えた事は幸運だと思っております。」
「なんで?」

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