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“リア充”始めました
官能リレー小説 - その他

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“リア充”始めました 10

この少女の名前は赤羽麗(あかは うらら)俺より一つ年下の16歳でアスカやキャロルと同じく爺ちゃんが俺に押し付けた五人の婚約者の内の一人だ。
彼女は爺ちゃんの会社のメインバンクの銀行のオーナーの孫娘で、その縁から今回俺のフィアンセの一人として選ばれた。
麗は外国人のお袋さんによく似た美少女で(胸と身長以外は)お袋さん譲りの銀髪と、小柄な体格も相まって、初めて見る人間はまるで人形の様な印象を受ける。
もっとも麗本人は、時に中学生どころか、小学生に間違えられる程に小柄で童顔で、ついでに胸が小さい事にコンプレックスを懐いて居る様だ。
因みに麗は、小さい頃から何時も俺の後を付いて回っていたので、今も俺は彼女を婚約者では無く、妹の様な感覚で見ている。
「兄様お一人でお食事なのですか?皆さんと一緒にお食べになれば、宜しいのに・・・」
「いや・・・正直あのクラスで食べたら腹壊しそうだし・・・」
アスカとキャロルは、まるで張り合う様にベタベタして来るし、麗たち他の三人の婚約者も、隙あらば俺の世話をしようと虎視眈々と待ち構えている。
そしてそれを目の前で見せつけられたクラスメイトの男子達は、嫉妬と怨念に満ちた視線を送ってくる。
あの中で心穏やかで居られる人間がいるなら、そいつは既に悟りを開いた聖人か、あるいはただのバカであろう。
「でもパンだけでは栄養が偏ってしまいますわ・・・兄様!もし良かったら、私のお弁当お食べに成って下さい!!実は少し作り過ぎてしまって・・・」
麗は立派な弁当箱に綺麗に詰められた食事を差し出す。
「ああ・・・ありがとう戴くよ」
こうして俺は、麗と一緒に昼食を済ませた。

「フワ〜腹一杯に成ったら眠く成ってきたな・・・」
何せ昨日の夜は、アスカとセックスをしたせいで、余り眠れなかったのだ。其処に弁当を腹一杯食べたせいで、スッカリ眠気が出て来たのだ。
「フフフ・・・兄様、チャイムが鳴ったら麗が起こして差し上げますから、少しお休みに成られては?もし宜しければ、麗が膝枕してあげます」
「ああ頼むよ麗・・・」
こうして俺は麗の太ももに頭を乗せ眠りに就いた。



次に俺が目を覚ますと、寝る前は頭の上で光輝いていた太陽が、随分低く成っていた。
「・・・麗?」
「あ、あのその・・・・寝ている兄様のお顔がとても可愛らしかったので・・・つい、時間を忘れて魅入ってしまいまして・・・・その・・・え、えへへ・・・」
膝枕状態で、麗の顔をジト目で見続けて問う俺に、麗は顔を赤くしながら最後に照れ笑いを浮かべた。
だが別段、俺はさほど気にはしていない。
アスカとのセックスで就寝時間を大幅に短くしたのは俺自身。そこに心地いい風と麗の膝枕、そして満腹状態で寝たのだ。
ついつい寝すぎてしまうのは仕方の無いことだろう。
「はぁ、麗。 別に怒ってはないから。 ん〜・・・・あぁっ! ほら、さっさと教室へ行くぞ」
「・・・っ」
寝心地のいい麗の膝から頭を上げ、背伸びをして扉へと足を向けた瞬間。
「に、兄様っ!」
「うぉっ?! う、麗、何「好きですっ!!」・・・へ?」
「兄様の事、麗は小学校の時からずっと一人の男の人として好きなんですっ!」
背後からいきなり抱きつかれビックリする俺を他所に、麗は精一杯の声でそう言った。

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