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“リア充”始めました
官能リレー小説 - その他

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“リア充”始めました 9

「はぁはぁ・・」  
「ふぅふぅ・・」  
柔らかい朝の陽ざしに包まれながら、俺達は快楽の余韻に浸り続けた。  
「信君・・ど、どうでした?わたしのは」  
肩で息をしながら、キャロルが俺に聞いてきた。  
「もちろん凄く、気持ちよかったよありがとうキャロル」 
最後に俺は彼女の唇に自分の唇を合わせた。 
「ありがとう信君・・・不束者ですが、末永くよろしくお願いします・・・」
―――バンッ!
「?!」
「あら♪」
「遅ーーーーいっっ!!! 信哉、何時まで寝てる・・・・・」
至福のひと時を味わっていた最中、無遠慮に開かれるドア。
その向こうから現れたのは、制服姿のアスカであった。
アスカは俺とキャロルの姿を見て、声が縮まり、最後には顔を真っ赤にしたまま其処からピクリとも動かなくなる。
「あ、あの〜・・・アスカさん?」
「んもぅ、アスカちゃんったら、空気読んで欲しいですぅ」
顔を伏せたまま動かない彼女に、恐る恐る声をかける俺とドッ直球な言葉を投げるキャロル。
「あんたたち・・・」
俺たちの声に反応してか、プルプルと震えだすアスカ。
そんな彼女から漏れた声音は、ドスが聞いた地の底から這い上がってくる様な声で、昨夜聞いた上品なお嬢様声とはまったくの正反対である。

「な・に・をやっとるか!!!!!!!!!」
その後俺の浮気に怒り狂うアスカを宥めるのに時間が掛り、俺達が学校に付いたのは、二時間目も終わりに近付いた頃だった。



「はあ〜どうしようこれから・・・・」
昼休み学校の屋上で溜息を吐いた。
俺は世話を焼こうとする婚約者達と、俺が美少女たちにチヤホヤされるのを目の前で見せつけられ。嫉妬と怨念に満ちた視線で見つめてくる昨日まで友人だった筈のクラスメイトたちから逃れる為(男にとって、美少女を独占する者は、それだけで犯罪者なのだ・・・)教室を脱出すると、学校の屋上で一人孤独に、売店で買ったパンを齧っていた。
秋が近いのか、少し肌寒くなった学校の屋上の一角。
空を見上げれば、雲ひとつ無い快晴が俺の孤独さをより一層強く感じさせてしまう。
「あの・・・・兄様」
「?!!」
ただ無言で、売店で買ったパンを食べていた俺の背後から小さな透き通った声が聞こえてきた。
さすがの俺もこれにはびっくりしてしまい、声にならない声を上げてしまう。
「だ、誰だ?!!・・・・って、お前もしかして麗か?」
振り向き、俺の視界に移った一人の少女。
腰まである長い綺麗な銀髪に浅瀬の海を思わす大きな瞳をもつ小柄な女子生徒に、俺はポカンとそたまま聞いた。

「はい兄様!!・・・こんな所に居たのですか?探しましたよ!!」
そう言うと麗は、まるで主人を見つけた飼い犬の様に俺に抱き着いて来る。
この学校は屋上には立ち入り禁止で、(因みに俺は、去年卒業した先輩から、秘密裏に偽造された屋上の合鍵を受け継いだので、チョクチョク利用させて貰っている)その事が書かれた看板が屋上のドアに張って有ったのだが、麗のお兄様センサーには通用しなかった様だ。
「ハア〜・・・まあ良いか麗なら・・・」
俺は溜息を吐きながら、昔の様に彼女の髪を撫でてやる。

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