PiPi's World 投稿小説

“リア充”始めました
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 62
 64
の最後へ

“リア充”始めました 64

「「「「「メリークリスマス!!!!!」」」」」
アルバイトを終えた俺達は、佐藤が取っておいた『ブランシュ』特製クリスマスケーキと、記念にと渡されたサンタのコスプレ衣装を紙袋に入れて、我が家へと帰宅した。
家の冷蔵庫には彼女達が予め用意してくれていたご馳走が用意されており、俺達はそのままクリスマスパーティーを行う事に成った。
「ねえねえアルバイトって割と楽しかったわね!」
「そうですね!サンタさんの衣装も可愛かったですし!」
「兄様!麗もお仕事がんばりました!!」
「なあ皆!アルバイトの記念に佐藤くんにサンタのコスチューム貰ってきただろう?せっかくだから着てみないか?」
「あ!それ良いアイデアね!クリスマス過ぎちゃったらもう来年まで着られないからね!!」
「アラアラ」
生まれて初めて経験したアルバイトに、まだまだ興奮が冷めないのか、高いテンションのままクリスマスパーティーは始まった。

「さぁ〜て・・・それじゃ、着替えましょ」
「「「「はぁ〜い!」」」」
「は?」
いきなりの展開に俺は硬直してしまう。それもそうだろう、パーティーが始まって早々に服を脱ぐ奴が何処に居るのか。
しかし、事態は俺を置いてきぼりにして進んでいく。
彼女たちが長袖の上着とスカートを脱ぎ捨てると其処にあるのは色とりどりの下着。
赤や白、青にピンク、オレンジといったタイプの違うブラとパンツに包まれている胸とお尻。

最近気づいた事だが、皆胸が少し大きくなっているように感じる。

硬直してもなおそんな考えが脳裏を過ぎる辺り、俺も徐々に「普通」から遠ざかっている事を実感してしまうが、そんな事はどうでもいい。今は目の前で起こっているラッキーイベントに集中しなければいけない。

そんな俺を他所にあちらでは和気藹々とした空気の中、いそいそと例の衣装に身を包み始めた。

「じゃーん! どうよ、信哉? あんたにとっては不釣合いなクリスマスプレゼントでしょ?」
勝ち誇ったような表情で俺を見下ろすアスカ。彼女の後ろでは、例の衣装を着た婚約者たちが期待と不安が混ざった顔で見つめている。
「あぁ、とっても良く似合ってるよ。 そして・・・綺麗だ」
「「「「「っ?!!!」」」」」
今感じている感想をストレートに言葉にする俺。何やら少しクサイ言葉だが、これしか自分には思いつかない。
喜んでくれたのだろうか、彼女たちは一斉に顔を真っ赤にする。
「も、もう!お世辞なんか言っても何も出ないわよ!!」
「お世辞なんかじゃないよ!アルバイト中から思ってたけど、皆そのサンタコスチュームとっても良く似合ってる!!」
「ほ、本当信くん?」
「嘘なんかじゃないよ!」
「あ、ありがとうございます兄様・・・」
俺の本気の賞賛の言葉に恥ずかしそうにしながらも、彼女達はとても嬉しそうだ。
「ふふふ・・・お褒めいただき光栄ですわ信哉様・・・でも、そろそろお料理もお食べしていただけませんか?せっかくの料理が冷めてしまいます」
「ああそうだね!いただくよ!」
深雪さんの言葉に俺は彼女達が作ってくれたクリスマス料理に手を伸ばす。
「シン!何なら僕が食べさせてあげようか?」
「あ!ずるいです恵理ちゃん!信くんにはキャロルが食べさせてあげるです!!」
「ちょっと!何やってるのよあんた達!コイツにア〜ンって料理を食べさせてあげるのはアタシなんだから!!」
「麗も!麗も兄様にア〜ンしたいです!!」
「アラアラ」
こんな感じで我が家のクリスマスパーティーは進んでいった。
「ふ〜食った食った・・・」
彼女達が手ずから食べさせてくれる料理を腹いっぱい食べ。普段は飲み慣れないワインをたらふく飲み干した俺は(作者注意!お酒は二十歳に成ってから!!)ほろ酔い気分で床に寝転がっていた。
「じゃあ、そろそろメインイベントと行こうか?」
「メインイベント?」
恵理のその言葉に俺は床から起き上がりながら首を傾げる。
「うん!皆、もう良いよね?」
「良いんじゃない?本当はアタシの役割なんだけどジャンケンに負けちゃったからしょうがないわよね」
「ム〜あの時チョキを出していれば・・・」
「兄様喜んで下さいますよね?」
「ええ、もちろんよ麗さん!」
婚約者達がそう喋り合っている間に、一人姿を消した恵理が他の部屋から何かを持ってくる。
「ハイ!メリークリスマス!シン!!」
「「「「メリークリスマス!!!!」」」」
そう、それは婚約者達から俺へのクリスマスプレゼントだった。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す