PiPi's World 投稿小説

“リア充”始めました
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 12
 14
の最後へ

“リア充”始めました 14

「はぁ、はぁ、はぁ・・・う、麗、大丈夫か?」
「はぁ、はぁ・・・あぁっ・・・う、麗はとうとう兄様のモノになったのですね?」
屋上の床の上、胡坐をかく俺の上に乗っかるようにしている麗は、生まれて初めて感じた絶頂に意識がボンヤリしているのか、俺の右肩に顎を乗せた状態で呼吸を整えている。
「あぁ、そうだよ。 麗は俺のお嫁さんだ」
そして、かすれた小さな声でそう聞いてくる麗に、俺は優しく抱きしめながら答える。

気がつけば、空は濃い茜色に染まっていた。

「た、ただいまぁ〜・・・」
「た、ただいま帰りましたっ」
あれから俺達は大急ぎで制服を整え、家へと帰宅していた。
鍵が掛かっていないドアを開けると、玄関に一足の靴があるのを見つける。
「あぁ、お帰りなさい。信哉様、うーちゃん♪」
すると、リビングの方から独特なイントネーションを持つ少女の声が聞こえてきた。

そしてスグにリビングから、声の主である和服に割烹着という格好の長い黒髪の純和風美少女が、少しだけ怒った笑みを浮かべながら出て来た。
「ダメじゃない信ちゃん、こんな時間まで女の子を外で連れ回しちゃ!あんまり遅いんで心配していたのよ!!」
「うん、ご・・・ごめんね深雪さん・・・遅く成っちゃって・・・」
「ご!ごめんなさい深雪姉さま!!」
彼女の名前は鳳凰院 深雪(ほうおういん みゆき)俺の四人目の婚約者で、一つ年上の18歳のお姉さんだ。
彼女はとある企業の社長令嬢で、戦前まで貴族の家柄だったという生粋のお嬢様だ。
(一応俺もそうなのだが、筋金入りの庶民である親父の血を強く受け継いでいるのか、余り上流階級のおハイソな方々とは、肌が合わない)
彼女と会ったのは、俺が中学生の時で、爺ちゃんに無理やり連れて行かれた社交パーティーでの事だった。
当時深雪さんは、両親の命令で、京都から東京に引っ越して来たバカリで、東京の社交界に友人と呼べる人間が居らず。
また人見知りする性格もあって、両親が周りの大人たちと話している間も、一人でポツンとしている女の子だった。
その時俺は、爺ちゃんに無理やり付き合わされて来たが、上流階級のおハイソな会話が性に合わず。一人パーティー会場の庭をプラプラしていた。
そしてその庭の池の傍で、美しい着物を着ながら、一人ボンヤリと池の鯉を見ている深雪さんに出会ったのだ。
俺もいいかげん暇を持て余していたので、何となく彼女に声を掛けた。
最初は深雪さんも警戒していたが、話をしているうちにスグに打ち解けてくれ、パーティーがお開きに成る頃には、俺達はすっかり仲良く成っていた。
その後も幾度もパーティー会場でお互いを見かける度に近況を報告し合う様になり、気が付くと時たま文通する様に成っていた。
その文通も最初の内は、環境の変化に戸惑う彼女を俺が慰める役だったのだが、一年ほど経ち、彼女が周りの環境に慣れ、積極的に周りと付き合いだすと立場が逆転し(元々美人で性格が良く、成績優秀で気配りも出来る彼女は、積極的に周りとコミュニケーションを取る様に成れば、スグにクラスの人気者に成れたのだ・・・因みに深雪さんは、華道・茶道・日本舞踊以外にも、剣道と薙刀で段位を持っているそうだ・・・それを聞いたとき俺は、彼女とだけは、喧嘩すまいと心に誓った)今ではすっかりお姉さん気分で俺の世話を焼こうとする。
「も〜遅いじゃない!信哉!!おまけに今日午後の授業サボったでしょう!!こんな遅くまで一体何をやってたのよ!!」
「ぐすん!ああ・・・良かったです信君・・・私・・もし信君にもしもの事があったら、如何しようかと思いました・・ぐすん・・もしも信君が死んじゃったら、私この年で未亡人に成る所でした・・・」
「オーバーだなキャロルは、さっきから言ってるだろ?大丈夫だって・・・まあ帰って来てくれて良かったよ・・シンが帰るのが後一時間遅かったら、キャロルが警察に電話するのを止められなく成ってただろうからね・・・」
涙さえ流して俺の帰宅を喜ぶキャロルの様子に、恵理(エリ)は半ば呆れ顔だ。
(因みに今は18時半です)
深雪さんに続いて残りのフィアンセ達も、次々にそれぞれの部屋から玄関に飛び出してくる。
普通の建売住宅の家の玄関は狭く、六人もの人間が集まった事で、ギュウギュウ詰に成ってしまう。
(まいったな・・・服が麗との性交で汚れたんで、軽く洗って乾かしてたら、スッカリ遅く成っちゃたんだよな・・・携帯で連絡位すれば良かったかな?)

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す