神願い!! 3
「女にもモテんだろ?…家に連れ込んだりしてねーのかよ?」
耕哉は興味津々といった赴きで、顔を覗き込んでくる。
「そんなことは全くないよ。あの人って何考えてんのか、俺には全く分からないからね。」
近づいてきた顔を払い除けながら、俺は言った。
「なことも無いだろぉ。漣弘和ってまだ若いんだぁぜ。お前の父ちゃんって言うより兄ちゃんって歳じゃねーか…」
まあ確かに…俺の本当の父親だったら、小学生の時に俺を作ったことになっちゃうもんな…
それに顔も似ていないから、並んで歩けばまず親子には見えないだろう。そんな経験は無いけれど。
「学校に行ってる間に連れ込んでいる様な雰囲気も無いんだよなあ」
【書き出しの一人称が俺、なので修正しておいた方がいいかもしれませんがどうしますか。このまま僕でいきますか?】
「そんじゃ、変な趣味でも持ってんじゃねーのか?」
こういう危ない話題は、コイツとはしたくはなかったんですけどね;
「変な趣味って何だよ?…」
素知らぬ顔して俺は聞いてみる。
「発掘家だけに…ミイラとしか抱けねーとかよ…」
プッ!;…耕哉がバカで良かったよぉ。
そんなこんなで授業が始まりそして弁当の時間になる。
弘和さんに弁当を作らせるわけにはいかないので宅配サービスの弁当を利用する。
贅沢なように思えるが、大量生産だからかコンビニで買ってくるよりずっと安くすむ。今日はしょうが焼き弁当だった。
肉を好まない弘和さんと生活する以上、家でこういった物を食べることは皆無に等しかった。
成長期の俺としては、やっぱり身体が肉を求める訳で…宅配サービスの弁当といえども俺にとっては御馳走なのだ。
「おっ、しょうがの香りがプンプンするぜぇ」
机を寄せてきて自分の弁当を広げる耕哉…
教室の中にはカノジョとツーショットで弁当を喰う奴も多くいるけど、俺と耕哉は生まれて此の方、カノジョという存在を持ったことが無かった。