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神願い!!
官能リレー小説 - その他

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神願い!! 1


夢を見た、その夢は二人の女性が出てきて、「あなたに素敵なプレゼントをあげます」、と可笑しい事この上ない物であったが、どうしてかそれが実現すると感じたのは・・・。

「はぁ〜」

「何だよ、朝っぱらから。 俺にまで不幸がうつるだろうが」

朝の登校の途中、俺こと漣紫苑(さざなみしおん)は重い重いため息をついていた。そして、そのため息にツッコミを入れた奴は織畑耕哉(おりはたこうや)、俺が通う高校で数少ない俺の男の親友である。

そして、耕哉が言う通り俺はまったくと言っていいほど運が無く付いた渾名が“アンリ・マユ”である。






なぜそのような名が付けられたかと言うと、彼は両親を早くに亡くし親戚に預けられるようになった。しかし、その親戚は彼の親が残した遺産目当てで引き取ったため遺産を貰ったら早々に彼をどこかの施設に放り込んだのである。

施設に預けられた彼はひと時の平穏を謳歌していたが、その施設は間もなく潰れ、小さい彼は無一文になってしまった。

そんな時・・・

「おや、君。 こんな所でどうしたの?」

彼に救いの手が現れた。それが、今現在彼の苗字である漣家であった。
声をかけて来たのは漣弘和、広い屋敷にたった一人で暮らしている青年だ。
彼は遺跡の調査の様な事をやっている…らしい。
この出会いから彼は殆ど流されるままに漣家引き取られる事になってしまった。
彼としては面白くもない。周囲を固められる形で得体が知れない人とくらすはめになってしまったのだから。
弘和は良い人だと思う、屋敷での生活は快適だ。しかしあまりにも謎が多い。
何故彼はこんな屋敷に一人でいるのか?…
ほとんど外出もしない遺跡の調査の仕事で、本当に生計は成り立っているのか?…
それにこんなにも容姿端麗でありながら、女っ気の全く無い弘和の生活も不思議だった。
もしかしたら、人には言えない性的趣向を持っているのかもしれない?…
そう思い彼の部屋を探索したことがあったが、普通若い男なら一つや二つは隠し持ってるだろう、そういった類いの物は、何一つ見つかりはしなかった。

まあ弘和がどんな男であろうが、自分が特別に何かされる訳でも無く平穏な生活を送れる以上、深い詮索はしない方がいいと思えた。
弘和に捨てられでもしたら、高校に通うことが出来なくなるのは勿論、住む所でさえなくなってしまうのだから…
後何年かさえやり過ごすことさえ出来たら、高校を卒業して自立する…
紫苑は、そう自分の中で決めていたのだ。

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