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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 92

特に若い女子の前ではそれこそ理性など簡単に無くなる。

そう狼鬼は言った。

理緒は虎太郎に犯された時も、言われた気がした。

『理緒殿が悪いのでござるよ。そのように熱い視線を向けてくるから』

ということは、こんな瞳で狼鬼を見れば抱かれるという事か。

そう思うと、更に熱が籠った。

「参ったな。そんなに見つめないでくれ」

狼鬼は苦笑した。

「俺も男だ。まぁ、長生きしているから理性は保てる」

だけど、何時まで持つか。

と言った。

まるで、この状況を楽しんでいるように聞こえる。

そして見えた。

それを見て理緒は、虎太郎と違い大人の男性だと感じた。

虎太郎は兄的な面を見ていた。

それに歳も近いから男性としての魅力が余り感じられなかった。

狼鬼の場合は、まさに「大人の男性」という色気があった。

そりゃ、数百年も生きる妖しなら色気も出るだろうが。

「狼鬼様は、楽しんでおるのですか?」

「楽しむ・・・まぁ、そうだね。俺は楽しんでいるのかもしれない」

君に落とされるか、俺が君を落とすか。

その状況を楽しんでいる、と狼鬼は言った。

つまる所、遊んでいるとも取れる。

だが、理緒も楽しいと思った。

狼鬼を落としてみたい。

静より年上なのは分かる。

自分が子供に見られても仕方が無い事も頷ける。

そのハンデを克服して狼鬼を落とす。

それが出来れば自分は、きっと成長するだろう。

瑞穂に冷たい態度を取り落ち込んでいた自分より、きっと大人になるだろう。

そして楽しい事が何か起きる事だろう。

そう理緒は感じた。

「狼鬼様、私・・・貴方を落として見せます」

「俺を?」

狼鬼は片眼で理緒を見た。

「はい。貴方様は、この状況を楽しんでいると仰いました」

なら、自分が更にこの状況を楽しませよう、と理緒は言った。

『・・・良い女になるかもな』

狼鬼は理緒の眼を見て将来が楽しみだと思った。

理緒の眼差しには、挑戦と言う炎が芽生えている。

それが燃え上がり尽きた頃には、極上の宝石が生まれる事だろう。

そう感じながら言った。

「それじゃ、君に落とされないように気を付けるとしよう」

まだ燃え始めたばかりだ。

これでは早過ぎる。

もっと燃え上がらせなければならない。

「覚悟して下さいね?私、諦めが悪いんです」

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