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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 88

「マーズとかいう狼鬼様の古い友人の力で?」

「はい。ただ、長女だけに付きっ切りという感じなので少し・・・・どうかと思いますが」

静は鬼門堂にここ2、3日は居続けている。

理緒と朱美を残して。

水月は母親がそのように一人だけに構っていては子が可哀そうだと思った。

狼鬼もそれを心配していた。

『静は物事を決めるとそれに一直線な節がある』

だから、他の二人が目に入っていないのかもしれない。

「そう。こっちは大丈夫だから、貴方は引き続き狼鬼様を護って」

「はい」

水月は頷いて姿を消した。

一人、残った鈴鹿は尻まで伸びた黒髪を撫でた。

狼鬼に撫でられた感覚とは違い、哀しい。

「狼鬼様・・・会いたいです」

会って自分を抱き締めて欲しい。

唇を奪い、激しく貫いて欲しい。

鈴鹿は愛しい夫の帰宅を待ち望まずにはいられなかった。

















瑞穂はビキニを着てプールを泳いでいる。

静よりも大きくなった胸が水中越しにビキニに食い込んでいる。

ビキニの色は青色でまだ年若い瑞穂には似合う。

現在、瑞穂は一人でプールに居る。

静は別の水着を着てくると言って居ない。

「お母様・・・まだかな・・・・・・・」

瑞穂は速く静に会いたかった。

少し離れただけでも瑞穂には耐えられない気持ちだった。

様子を見て来ようと思い、プールから上がろうとした時だ。

「お待たせ。瑞穂」

静がドアを開けて入ってくる音がした。

瑞穂は振り返った。

「お、お母様・・・・・・」

静の格好に瑞穂は思わず言葉が繋がらなかった。

「どう?」

静は髪を撫でながら瑞穂に微笑んだ。

瑞穂は静の水着姿に唖然とするしか出来なかった。

静の水着は余りに際ど過ぎるのだ。

先ず縦長の布が首から胸、臍の横を通っている。

股間までは左右に二分割されており、横につながる部分が首と腰しか無い。

胸の辺りで金色の輪っかが止められている。

しかし、左右から見れば乳首が丸見えだ。

これほど際どい水着を静が着ている。

瑞穂が唖然とするのも無理は無かった。

静が水の中に入ってきた。

「貴方の為に着たけど、似合う?」

瑞穂に近付いて問う静。

「え、あの・・・似合います」

「ありがとう。貴方も似合うわよ」

静は瑞穂に口付けをして微笑む。

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