侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 8
歳は19歳で、両親は既に亡くし一人で田畑を耕しているらしい。
「困った時はお互い様よ」
桜は苦笑して答えた。
「それより病人は?」
「熱が下がらないんでござるよ」
虎太郎は頭を抱えた。
「一日様子を見るしかないね」
桜の言葉に頷くしか虎太郎には出来なかった。
この時、虎太郎は残した静達の事は考えないようにしていた。
彼女達は好きだが、目の前にいる女を捨てる訳にはいかない。
生来の性格が、ここでは悪い方向に出てしまった。
その晩、虎太郎は寝ずの看病をする事になった。
快楽の宴は、朝になるまで続けられた。
フェシリアと静は、地面に身体を預けて、抱き合っていた。
『流石は、神が水を与えた女。良かったぞ』
フェシリアは静の唇を奪いながら、笑った。
「貴方も、良かった・・・です」
静は、唇を舐めながらフェシリアを褒めた。
朝になった。
フェシリア達は、立ち上がって、鎧を纏った。
『ここより北へ行けば、我等の里がある。何かあれば来るが良い。シズカなら歓迎だ』
そう言ってフェシリアは、女たちを連れて消えた。
一人だけ残された静は、棒を見た。
未だに天を突き上げるようにして、いきり立つ猛り。
荒々しくも、何処か洗練とされ、神聖さへ感じる。
「貴方がみせた夢なの?」
棒に語り掛ける静。
棒は答えない。
答えの変わりに棒は、猛りを降ろし、静かに向けた。
静は眼を閉じ、口を開け、先端に口を当てた。
大量の水を口の中に入れられる。
それを全て飲む事は出来ずに身体全体に浴びる事になった。
それを静は、恍惚とした瞳で見た。
そこで夢は終わった。
雀の鳴き声で目を覚ました静は起き上がった。
「何て夢なの・・・・・・」
夢の中で、自分は快楽に溺れた一人の女だった。
最後は、棒の水を受け止めてしまっていた。
グッショリと濡れた寝巻を見下しながら、布団をずらして、寝巻の裾を退かす。
秘所に食い込む棒の隙間から、透明な液体が零れ落ち、布団を汚していた。
静は、急いで寝巻と布団を外に出して水を掛けて洗った。
こんな物を娘二人に見られては、堪らないからだった。
数刻ほど時間を掛けて、洗い終えた布団と寝巻を干して、再び部屋に戻る。
それから少しして、瑞穂が部屋を訪れてきたので、慌てて変わりの服を着た。
メイド服だ。
「母上、気分はどうですか?」
瑞穂は心配そうに聞いてくる。
「大丈夫よ」
静は笑顔で答えた。
「それなら良いです。それより、どうしてメイド服を?」
「ちょっと寝巻を水で濡らしてしまったから、代わりに来たの」