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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 66

「あの、母上の猛りはどのようにして出したのですか?」

「秘密よ。でも、何時か教えて上げるわ」

まだ瑞穂にも理緒にも朱美にも教えるのは時間が早い。

もう少し大人になってから教えようと静は思った。

「それより理緒には言ったの?」

自分の猛りと瑞穂が静の物になるという事を。

「いえ。まだです」

まだ理緒には早い、と瑞穂は言った。

しかし、本心では静を一人占めしたいからかもしれない。

または理緒を逆に瑞穂が一人占めしたいのか。

どちらかは不明だ。

ただ静は、近い内に知られるかもしれないと思った。

瑞穂の答えに静はただ頷くだけにした。

知られるかもしれないが、その時はその時だ。

朝食を取る間、瑞穂は熱い視線を静に向けていた。

しかし、静はそれを無視して食事を続けた。

食後を取り終えた後、静は鬼門堂に足を運んだ。

今日が3日だ。

主人から鬼門堂を任される日だ。

『今日は何処に行くのだ?』

「北よ。北に鬼門堂と呼ばれる店があるの」

そこで働くと静は言った。

『なるほど』

「ちゃんと出来るか不安だけどね」

『主なら問題あるまい』

マーズはそう言って、また寝ると言った。

どうやら昨日よほど疲れたようだ。

鬼門堂に着いた。

戸を開けて中に入るが、既に主人の姿は無かった。

置き手紙が残されていた。

『これを読む頃には私は居りませんでしょう』

丁寧な文字で謝罪の言葉が最初に書かれていた。

『出来る事なら別れの挨拶をしたいと思いましたが、早く来いと友人から催促されまして見苦しいと思いますが失礼しました』

主人はとても哀しいと書かれており、その心情が窺える。

『ただ何かあればいつでも来て下さい。力になりますから』

それから色々な事が書かれていた。

1、基本的に朝から夜までの営業。

日にちは静の都合に合わせて良いらしい。

ただし、収入が減るか増えるかもそれに掛っているとも書かれていた。

2、もしも接触したくないなら隙間から受け渡しをしても良い。

3、商品を使っても良い。

4、商品を注文されたら紙に注文の品を書き、外の箱に入れて商品が届いたら金を箱に入れる。

これは前に言われた事だった。

しかし、敢えて書いたらしい。

5、客が中を使いたい、と言ったら直ぐ左隣の空き家を進めろ。

左隣は空き家だが、設備は整っておりそこも管理しているらしい。

客が使ったら掃除して綺麗する事も書かれていた。

よほど豆な経営者のようだ、と静は今更になりながら思った。

『それからこれは私の心尽くしです。良ければ下のプールで使い下さい』

最後には礼の言葉が書かれていた。

手紙を読み終えた静は手紙と一緒に置かれていた風呂敷に手を掛けた。

風呂敷を解いてみた。

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