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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 63

数十分後、その予想は的中した。

時刻は既に深夜12時を回っていた。

辺りは暗く明かりが一つ見えない。

江戸の町を黒い影が走る。

黒い革製の服から見える、白い肌が妖しく光を放っていた。

黒い影が着ているのは黒いボンテージだった。

胸元が大きく開いた物で紐で結ばれている。

臍が丸見えで、吸い付きたくなる色気が感じられる。

下はミニスカートで秘所が見えるか見えないか程に短い。

更に黒いガーターベルトをして懐剣を挟んでいた。

靴はハイヒールだ。

しかし、ヒールの部分を外していた。

これにより走り易く音が出ないのだ。

顔にはアイマスクが取り付けられており、顔が分からないように工夫されていた。

「どう?深夜の御散歩は」

『暗くて分かり辛いが良いな。静かで良い』

マーズは静の眼から見える夜の街を見て答えた。

あれから静はボンテージに身を包み、夜の街を屋根から屋根へと飛び回っていた。

理由として前に一度、これを着て歩いた。

あれを着て、もう一度でも良いから自由に走りたいと思っていたのだ。

そこで今日、実行したのだ。

静は開放感に満ち溢れていた。

こんな服を着て自由に走り回れるなど思ってもいなかったのだから。

屋根へと飛び移っていると、何かを感じた。

そちらへ行ってみる。

暗くてよく見えないが、狸と書かれていた。

2階から妙な気を感じて、音を立てないように登った。

襖が僅かに開いていたので見て見る。

一組の男女が抱き合っていた。

男が女の背後を取り、貫いて女が呻き声を上げている。

男の容姿に静は見覚えがあった。

「あの方は・・・・・・・・・・」

幼い頃に教えてもらった剣の師匠で兄的な人であり、初恋の男だった。

女は瑞穂と同じ位で同じ容姿だった。

まるで瑞穂が貫かれているように見えてしまった。

無意識に自身の秘所に指をやっていた。

下着越しに撫でていると、グチュグチュ、と音がする。

男がこちらを見た。

『静・・・・・・』

「狼鬼様・・・・・」

『来な』

静は催眠術でも掛けられたように入った。

「だ、誰っ」

貫かれていた女は静を見て目を見張った。

「俺の知り合いだ。久し振りだな。静」

「はい。狼鬼様も元気そうで何よりです」

静は正座して狼鬼に頭を下げた。

「それと久し振り、と言った方が良いかな?マーズ」

「あぁ。久しいな。狼鬼」

マーズが人型となり姿を見せた。

「マーズ。狼鬼様を知っているの?」

「あぁ。そちらの女子は?」

「俺に仕えるくの一で妻の一人だ」

「狼鬼様、結婚したのですか?」

初恋の相手が結婚していると知り、些かショックを受けた。

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