PiPi's World 投稿小説

侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 40
 42
の最後へ

侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 42


相手が鎧だからか素直に話した。

『・・・猛りが神か。まったく世の中と言うのは、広い物だ』

マーズは笑い声を上げた。

「犯された身になってよ」

静は今まで溜め込んでいた愚痴を零した。

『そうは言ってもな。我自身も性を司る者だ。深刻には受け止められん』

マーズは最初に断りを入れてから言った。

『それに主の話を聞いていると、最初は犯されて屈辱と哀しさに満ち溢れていた』

しかし途中からはそれが無く、寧ろ喜んでいる節があると言った。

「・・・否定できないわ」

静は否定できない自分に居る事を素直に認めた。


「貴方の言う通りよ。私自身、何処かで犯されている事に対して快感を持っていたわ」

犬たちに妄想で犯された時、朱美を無理やり抱いた時などもそうだ。

何処かで自分がこうされたい、こうしたいという思いがあり、それに対して快感を覚えていた。

『それが性と言う物だ。付け加えるなら、それこそ獣などは本能がままに動く』

本能には忠実な方が良い。

そう言った生き方の方が、変に自分を偽るよりも自分らしく生きられる。

だが、この生き方は獣などの一部だけだ。

人間では決して真似できない。

それは神なども同じ事。

だから主らの気持ちをよく理解できる、とマーズは言った。

「流石は神ね。言う事が納得できるし頷けるわ」

これが人間ならば、余り納得できないだろう。

『伊達に長生きはしておらん。所で静よ。主はこれからどうするのだ?』

もうすぐ日が暮れる。

野宿など出来ないだろ?と聞くマーズ。

「そこよ。生憎と衣服以外は何も無いの」

既に静は慣れた口調で言い、肩を竦めた。

厳粛な武士の家庭に育ち、言葉使いも厳しかった。

だが、もうこの些か品の無い言葉使いにも慣れたのはきっと性と同じく、こうしたいと思ったからだろう。

『ここなら我の力で温かさを保って居られる。ここに泊れ』

「この格好で?」

全裸姿で聞く静。

『服などが欲しいのなら、奥へ行け。そこに我を祭る為に置いて行った衣服などがある』

「封印された割には祭られているのね」

『どうせ我の力を恐れて沈ませる為に置いた物だ。我をさんざん扱き使った挙句、この始末だ。つくづく胸糞悪い』

マーズは怒気を込めた声で喋った。

『どうせ我の力を恐れて沈ませる為に置いた物だ。我をさんざん扱き使った挙句、この始末だ。つくづく胸糞悪い』

マーズは怒気を込めた声で喋った。

「ねぇ、貴方が仕えていた人ってどんな人だったの?」

怒りの矛先が自分に来る前に静は話題を変える事にした。

『一言で言うなら、美人だ』

この国を治めていた女王で武術にも長けていたらしい。

見た目が美しく更に強い。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す