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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部
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侍物語〜サムライストーリー〜 第二部 40

「お母様・・・・・・・!!」

朱美は泣き声を上げて抱き付いた。

静は朱美を抱き締めながら頭を撫でた。

「お母様に抱かれた時は、痛かったです」

その言葉が静に現実を突き付けた。

静は謝りながら朱美を宥めた。

その後、朱美は泣き腫らした眼を水で冷やして、何とか人目に出れる程度にまで抑えられた。

それから4人で食事を取り寝る事にした。

朱美は静と共に寝たいと言って来た。

また抱くかもしれないという事も考えた。

だが、甘えたいという気持ちが出たらしい。

静は了承した。

二人で風呂に入り同じ布団で寝た。

一緒の布団で朱美は先ほどとは違う、元に戻った静に甘えながら眠った。

それを見ながら静も夢の世界へと旅立った。

静は目を覚ました。

そこは荒野だった。

朱美の姿は無い。

以前、フェシリアと出会った荒野かと思ったが、違うという印象を受けた。

フェシリアと出会った荒野よりも何処か殺伐とした雰囲気を出していた。

衣装は前と同じく、胸と腰の部分を護るだけの鎧だった。

「ここは・・・・・・・」

フェシリアの居る荒野ではない。

それは断言できた。

まして夕霧の住んでいる場所でもない。

では、何処か?

「また違う世界かしら・・・・・・・」

そうなるとまた面倒だ、と静は思う。

戸惑いを覚えるよりももう慣れた、という感じだった。

何時までもここに居る訳にもいかない。

静は歩き出した。

方角は北。

北に向かえば何かあるかもしれないとい思いがあった。

それは確信と言えた。

北へと向かい歩く静。

荒野の風は乾いた風で、砂煙が静の肌を汚す。

何も覆う物が無い為、それは諸に当たる。

『・・・何か肌を隠せる物があれば』

だが、そんな都合の良い物はない。

仕方無く歩き続ける静。

暫く歩くと山が見えた。

森林が鬱蒼と生えた山で荒野とは一線を引く。

森に入れば砂などを洗う事が出来る泉などがある。

静は森の中に足を踏み入れた。

森は薄暗く太陽の光が遮断されたような感じを受けた。

化物が棲んでいると言われても納得できる。

現に“神の化身”と言われる猛りが祭られている国があるのだ。

化物が棲んでいると言われても納得できる。

静は森を進みながら、空腹に襲われた。

かなり歩いたし、山道もあり腹が減るのも無理は無い。

静は黙々と歩きながら泉が無いかを探した。

更に奥へと進むと、水の音が聞こえた。

そちらに行くと滝があり、泉があった。

静は泉へと足を進めて、綺麗な水である事を確認して飲んだ。

喉が潤い、空腹も些か何とかなる。

水を飲む静。

水を飲み終えて腹を何とか満たした。

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