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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 63


そう言って美佳はタケをチラッと見ると、タケは俯いていた。

(あれ?なんか怒らせちゃったかな…)

「なによ、タケ。私と二人きりで緊張しちゃってんの?」

美佳はいつものようにタケをからかう。

「この前…」

「え?」

「この前のアレ…」

「え…あ、あぁ。」

タケは美佳をジッと見つめた。

「あんな事するのは…もうやめよう。」

途端に美佳の体はカッとなる。



(な…なんで…なんでそんなこと…)



「あーゆう事は…」

タケは少し悲しそうな目で美佳を見る。

「やっぱり好きな奴同士がやることだ…。」


「………。」


「美佳。」


「………。」


「美佳………俺、お前が好きなんだ。」


美佳はビクッとしてタケを見る。
そこには真っ直ぐに美佳を見るタケの目があった。


「………。」

「………。」

「……知ってる。」

美佳はポソリと言うと、立ち上がって歩き出した。

タケは美佳を見つめる。

美佳はタケの隣まで来て座った。


美佳はタケを見つめる。
ものすごい至近距離に、タケは体を固まらせる。



「……分かった。」

「え?」

美佳はタケをジッと見つめて


「もう……あんな事…しないから…。」


「えっ…」





これは美佳なりの最後のカケヒキだった。


重い沈黙が流れる。

突然、タケが美佳を抱き締める。

予想外の展開に、美佳は思いっきり動揺してしまった。



「…それは…無理。」

タケの声が耳元で聞こえる。
美佳はドキドキしてしまう。

「美佳…。」

「………。」

「美佳はどう思ってるの?」

「………。」

「ねぇ、言って?」

タケが美佳の髪を撫でる。

こんなにドキドキするのに…その行為は美佳にとって、とても心地よかった。


「………やっぱり、まだ悠太が好き?」


ガバッ


突然美佳が離れた。
タケはビックリして美佳を見た。


「…っばかっ!」

「………え…。」

「ばかばかばかばか!」


「…ちょっ…」

美佳の目からわっと涙が溢れてくる。


「タケ…何にも分かってない…」


「え…」


「…あんな事したの…私…初めてだったんだよ?」


「えっ…?!」



「そんな事…好きでもない人にするわけないじゃない!!」



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