PiPi's World 投稿小説

同級生
官能リレー小説 - 女性向け

の最初へ
 45
 47
の最後へ

同級生 47


「それってさ……悠太の事、意識しまくってんじゃねぇかな?」
多分、美佳がゆきに自分とのコトを話したのだろう……タケは察しがついた。
「意識……?」
「そ。田崎がお前を男として見たんじゃねーか?なのにお前ときたら……」
タケは溜め息をつきながら言うと、昨日の美佳との出来事を思い出してか頬が少し赤くなる。
それとは反対に悠太の顔は青ざめていった。
「そりゃあ、お前が悪いんじゃないの」
食堂にて。タケは一通り話を聞いた後、容赦なく言い切った。
「……俺には何にも言わないんだぜ?なんか隠しごとしてんのかなぁ……」
「女なんていつでも何か隠してるもんだろ?」
珍しく暗い顔を見せる親友に、的外れの慰めをかける。このやりとりが何回か繰り返されていた。
「女の子なんだからさ、もっと大切にしてやれよ」
神妙な顔をしてまじめにタケはつぶやいた。
「なにキザな事言っちゃってんのお前!!キモッ」
「なっ!なにおぅ!!親友様の助言をっ」
いつもの小競り合いをしながらも悠太はタケの言葉を胸に重く受け止めていた。
そして放課後。ゆきの家の前に背の低い学生服の姿。背中を丸めて門の前をうろうろしている。紛れもなく、悠太の姿である。
「はぁ〜…来たは良いけど…どうしたらいんだよ…昨日の今日だし…なんて言ったら…」しばらくして、ぐっと意を決して人差し指を伸ばした。
「クソっ!ウジウジしたのは好きじゃねぇんだ!行け、俺!!」

ピンポーン。。。

なんでもないインターホンの音が悠太の耳にやたらと響く。


なんか、初めて ゆきの家に来た時の事思い出すな………。
そんな悠太の思いとは裏腹に、ゆきはベッドに横になっていた。
全く、こんな午前中から誰よ?
腫れた瞼を擦りながら、ノソノソと起き上がる。そして自分の部屋の窓から玄関の方へと視線を向ける。
えっ?!悠太じゃん。ど、どうしよう……。
ゆきの部屋から悠太の姿が見える。ゆきは即座にカーテンの影に隠れ、そっと悠太の姿を覗いた。
ゆきは迷っていた。昨日のやりとりからすると、明らかに自分の態度が悪かったと思うからだ。悠太が機嫌悪くなるのも当たり前だ……そう考えていたからだ。
だからこそ、謝らなきゃ!ゆきは玄関へと向かった。

SNSでこの小説を紹介

女性向けの他のリレー小説

こちらから小説を探す