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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 33

「おいおい。ヒガムなって〜。彼女がいないからってさ。」
「別に!!ヒガンでなんかねぇよ。田崎のとこでも行ってくれば!?」
「そーしますよっ!」タケは悠太の背中に向かって思いっきり舌をだした。
「コラコラ。ダメじゃない!」
「あ…浅川。おはよ。」
「美佳!!」
「え!?」
「だからぁ、浅川じゃなくて美佳でいいよ。」
「ええ!!?」
「何よ!嫌ならいいもん!」
「嫌じゃないっす。呼ばせて頂きます。」
「クスッ よろしい。ところで…ダメでしょ!悠太君にあんな態度とっちゃ!」
「まぁ浅川…じゃなくて、み、美佳はあいつが好きだからな!」
「ちょっと!私の古傷に触れないでよ!!」
「あっ、悪い…。」
タケは慌てて口をふさぐ。
「どっかの誰かさんは私の事好きらしぃけど?!」
美佳はそう言って笑顔を見せる。
うっ……。この野郎…、肝心な所は覚えてやがる。タケは想像以上に美佳が元気でホッとした。
「まあ、よく観察してあたしにふさわしいか見極めてあげるわよ」
にしし、と極上の笑顔を向けられたタケは顔が赤くなるのを必死に抑えた。
「お、おう…見てろよ、すんげぇ良い男になるからな」
「はいはい、気長に待ってるから」
スカートを翻してタケの元を離れいく美佳も自然とゆるんでいく顔を抑えようとしていた。

「ほら、席つけー」
朝のホームルームが始まり担任が入ってくると、皆急いで席に着いた。
「美佳、どしたの?ニヤニヤして」
「え!そう…?」
「そうだよ〜何かあやしいぞぉ〜?」
きゃっきゃっ!!
後方から美佳とゆきの笑い声が聞こえて来る。ちょうど2人の席はタケの後方にあたるのだ。
昨日の今日でもう笑ってやがる…。浅川…じゃなくて…美佳は強えーな。
いつもはケラケラ笑って美人でマドンナとも言われ、少し気の強そうな面もあるが……。タケは昨日の美佳の涙を思い出していた。
やっぱ、強くねーか。
確実にタケの心は、以前に増して美佳に傾いていた。

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