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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 32

「…タケ。…なんでそんなふうに聞くの?良かったに決まってるじゃない。」
「嘘つくなよ!!浅川、お前…悠太の事が好きなんだろ!!」
「え!?な…何言ってんの?…そんなこと…ないわよ。」

今、美佳とタケは屋上にいる。なぜタケがこんなふうに何もかも知ってるような口をきくのかというと…

「嘘つくなよ!!…オレ…俺!!ずっとお前の事…見てきたんだ!だから、違うなんて言わせない。」
美佳は一瞬、理解に苦しんだ。
「……そっかぁ。バレてたか…。」
そう言いながら、美佳は太陽の沈みかかった空を見上げた。
「…いいのかよ。お前これでいいのかよ!」
タケの言葉に美佳は一瞬固まった様に見えた。が、ふぅ…と一息ついて話し始めた。

「悠太くんってさ、ゆきのコト最近になって意識してきたみたいだけど…。」
「ん…?うん。」
タケは美佳き話題を少し変えられたが素直に応じる。
「ゆきの事だけ名前で…、呼び捨てしたり…。あの2人、喧嘩ばっかりだったけど悠太くん自らちょっかい出す女の子は、ゆきだけだった。」
「……。」
「まるで子供みたい。最初はそう思って気になったの。でも…。そんな無器用な悠太…くん…に凄く好かれてる、ゆきがっ…。」
美佳の頬には涙が流れていた。
「……でもね、いいの…これで…。私…悠太くんの事好きだけど、……ゆきの事も…大好きなんだ。」
そう言いながら美佳は涙を拭った。
「浅川…。お…俺…。お前の事…好きだ!!悠太なんかやめて俺にしろよ!」
タケは美佳に近づいて、抱きしめた。
「タケ…!ちょっ…苦し…!!」
「あ!ごめん…。」
すると今度は美佳が抱きついてきた。タケの心臓ははりさけそうだった。
「……。ありがとうタケ。暫く胸貸してくれるかな…。」
そう言うと再び美佳は泣き始めた。
「浅川…。俺…待つから!!悠太の事忘れるまで…待つから…。」「…ん。ありがと。」

やさしく言葉をかけてくれるタケに美佳は心が少し暖かくなった…


――――
――

―翌日

「美佳!おはよ♪昨日はありがとね!」
「ゆき。おはよ♪…てことは仲直りできたの?良かったじゃん!」
そんな2人にタケは胸が苦しかった。もちろん美佳はゆきと悠太を心から応援しているのだが、そんな美佳を見ているのが辛かった。
…はぁ。女は強しって言うけど、ホントだなぁ。俺だったら絶対無理!!

そこに、昨日の屋上の出来事なんか全く知らない色男がきた。
「おっす!!すがすがしい朝だな!」
「…けっ!なんで浅川はこいつなんか…。」
「ん?なんか言った?」
「べ〜つに〜。田崎と仲直り出来て良かったですね〜。」

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