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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 4

そして鏡の前で笑顔を作ってみせた。
「やっぱうまく笑えないなぁ。はぁ…。」ゆきはふと自分の口唇に触れてみた。
私…悠太とキスしちゃったんだよね…。悠太の口唇がここに…。
改めてさっき起こった出来事を実感し、恥ずかしくなってきた。
「ファーストキスか」ポツリと真実が口から零れると、体が一気に熱くなった。
「やだぁ〜!なに言ってんのよ、私ったら///」
鏡の前で赤くなる自分と目が合う。そして、フッと笑顔を作る。
「よし、笑えるじゃん」


一方教室には、一足先に悠太が戻ってきていた。あからさまにからかう男子もいたし、ヒソヒソと話しほくそ笑む女子もいた。
「よぅ!悠太ぁ!彼女はどうしたぁ?」
「お前なぁ…あれは事故っ!誰かが押したからあぁなったんだろ。お前も見てたろ!」
「でもよぉ、キスしたのがあいつで良かったんじゃん?あいつそこそこ可愛いし…嬉しいんだろ?実は♪」
「べ、別に…///」
「お前…なに赤くなってんの?まさか本気で嬉しいとか?」

嬉しくないと言えば嘘になるが…この場でそれが言えるほど俺は大人じゃない。
これ以上尋問されるのも嫌なのでシカトをきめこむことにした。

ガラ――「あ、ゆき」大丈夫?平気?無理しないで。なんて声が聞こえる。なんだよっ、俺はバイキンか?
「平気平気、へっちゃら!」
お前もそんな明るく笑うな。
「全く気にしないから!」
と、続けてゆきの声がする。
…そこまで言いきられると傷付くんですケド…。悠太には複雑な乙女心(?)はなかなか理解出来ないようだ。
でも、ゆきが笑顔なのを見て悠太は少しホッとしたのであった。もし、大泣きプラス教室に戻って来なかったりしたら大変だもんな…女って強え─なと悠太は実感していた。
そして何事もなく一日が過ぎていった。深夜、二人がベットに入ってもなかなか寝付けなかったのは言うまでもない事だった。

「あ゙ぁ…もう朝かよ…」悠太は2時間ほどしか寝れず眩しい朝日を睨み付けていた。
「ゆき、昨日は平気な顔してたけど今日も大丈夫だろうな…」
もそもそと制服に着替え家を出る。途中友人と合流しても、考えるのはゆきの事だった。
教室には昨日のようにからかう輩はいなくなり、日常に戻っていた。普段の空気に悠太は安堵する。

しかし普段の生活に戻ったかと思ったら変わっていたことがあった。

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