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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 27


…そういえば、さっさ悠太、ちゃんと紹介して欲しそうだったんだよなぁ。もうバレちゃってるし…。
「…お母さん。私、正直に言うよ!悠太と付き合ってます。」
急に真面目にゆきが母親に打ち明けたことに悠太は驚いた。

…ゆき。はっ!!!なんか俺出遅れた!?

「お…お母さん!!その…ゆきさんとのお付き合いを許してください。」
まるで結婚の挨拶に来た新郎みたいな感じだが、今の悠太にはこれしか思い浮かばなかった。
「うふふ。許すも何も、私は反対なんかしませんよ。あらためて、ゆきをよろしくね。それと、これからもうちに遊びに来てね。」
"〜い〜やったぁ〜☆゙
「あ、ありがとうございます!!」
悠太は嬉しさと共に頭を下げる。
「お母さん…ありがと。」
ゆきも恥ずかしそうに、母親に対してお礼を言う。
晴れて2人はゆきの母親公認の仲となった。

夕御飯も食べ終えて…
「じゃぁ、そろそろ僕帰ります。ご飯凄く美味しかったです、ごちそう様でした。」
悠太が帰る挨拶をすると、ゆきの母親は寂しそうだ。
「もう帰っちゃうのね…。」
「お母さん!悠太だって明日学校あるんだから。」
ゆきの言葉でゆきの母親はしぶしぶ諦めたようだ。しかし…
「…また来てね。」
そう言う母親の声は妙に未練たらしい。
「はい。お邪魔しました。」
「私、そこまで送って来るね。」
そうして2人は家を出る。もう辺りは暗くなっていた。
外に出ると悠太はいきなりしゃがみ込んだ。
「あ──…緊張したぁ。でも、良かった。俺等もう公認じゃん?」
そう言って悠太は子供のような笑顔を見せた。あまりに無邪気に笑う悠太にゆきはドキッとする。
「う、…うん。でもお母さんたら、はしゃぎ過ぎだわ!いい年して…」
ゆきは少し緊張して上手くコトバが出なかった。
「良い母ちゃんだな。料理も超旨いし。」
悠太は話しながらやっと腰を上げ歩き出した。
ゆきもその後を追うように歩く。
それに気付いた悠太は、ゆきに手を差し出す。2人は手をつないで歩いた。

道の曲がり角にさしかかると…
「ここでいいよ、今日はありがとな。」
そう悠太は言い、ゆきの返事を待たずに、手をゆきの肩に回し軽く唇を触れた。
「おやすみ。」
「お、おやすみ…。」
ゆきは悠太の後ろ姿を見送りながらも、今日の出来事を思い返していた。

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