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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 18


――グイッ
と、突然ゆきは悠太の胸ぐらを掴んだ。
「…!何すんだよ!!離せって!」
「いつまでもウジウジすんな!!バカ!!」
「…っな!!!!!俺は、お前に良いところみせたかったんだよ。それなのに…!クソッ!」
「だから!!カッコ良かったって言ったじゃん!」
「あれのどこがカッコイイんだよ!怪我までして……。同情なら必要ない!」
「同情なんかじゃないもん!ホントだもん…!」
ゆきの目にだんだんと涙が溜っていく。
「……!!なんで泣くんだよ。」
「もういい!!悠太のバカ!」
ゆきは走った。その頬に涙の跡をつけながら。 悠太はただ、立ち尽くしていた。


――――翌日

ゆきは学校に行きたくなかった。目のまわりは泣き腫らして真っ赤になっていたし、顔全体がむくんでいた。そして何より悠太に会いたくなかった。ゆきの母は、昨日娘が泣きながら帰ってきて、さらにご飯まで食べなかったことなんて今までなかったので、とても心配していた。

―コンコン
「ゆき?入るよ。」
―ガチャ
「今日、学校どうするの?」
「…行きたくない。」
ゆきは、お母さんは絶対に学校に行きなさい、と言うだろうと思っていた。
しかし、
「…。わかった。今日だけよ?お母さん仕事行くから昼間誰もいないけど、ちゃんとご飯食べなきゃダメだからね。」

ゆきは心から母に感謝した。
「…ぅん。お母さん、ありがとね。」
「はいはい。じゃぁお母さん行ってくるから。」
「ん。行ってらっしゃい。」



――
――――

「あいつ、今日休みか…。」
始業のチャイムが鳴ってもゆきの姿が見えない。悠太はすごく気になっていた。


「ちょっと!悠太君!ゆきに何したの!?」
いつもは可愛らしい美佳が凄い剣幕で悠太を問い詰めた。
「俺は…別に、何も…。」
「何もなかったらゆき学校くるもん!」
「……。ホント分かんないんだって。取りあえず今日の放課後、あいつんち行ってくるけど…。」

「放課後!?今すぐ行ってこ〜いッ!!」
悠太は、美佳に教室から蹴りだされた…。
………。
悠太は美佳にカバンごと教室から追い出される。
そしてシブシブ学校を出て、ゆきの家へと向かう。そう、昨日格好悪いところを見られた挙げ句、胸ぐらをつかまれ……ゆきのコトは気になるのだが、悠太としては会いにくい状況であったのだ。
学校をサボる以前、ゆきに会うのがきまづい。自然と足取りが遅くなった。

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