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同級生
官能リレー小説 - 女性向け

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同級生 11

「嫌じゃねーよ…。」
悠太が小さく口にした言葉をゆきは聞き逃さなかった。
「え…?」
「どーせお前は嫌だったんだろ?!あんなの事故だよ!」
悠太の顔はまるでふてくされた子供の様な表情をした。
「分かんないケド…嫌じゃなかったよ…?!」
そう言って、ゆきの頬が赤く染まる。
「え…、それってどうゆう……」
視線を合わせると、自然にお互いの顔が近付き……その瞬間。
──ガチャガチャ
「ただいま─。」
悠太の母親が(買い物から)帰って来た。
2人は反射的に離れた。
ゆきはCD棚の前へ座り、悠太はベッドの上で固まる。

母は階段を登り、悠太の部屋を覗く。
「ただいま…あらぁ〜、悠太ったらお友達が遊びにくるならお母さんに言ってよ〜。今お菓子持ってくるわね」
「あ、お構いなく……」
「いいのよ、可愛いお嬢さんなら大歓迎だから」
母は楽しそうに下へ降りていった。


「はは…、明るいお母さんね…」
「あ、あぁ……少しウザイ時もあるけどな……」


突然の悠太の母の登場に2人は動揺した。
(私…悠太にあんな事言っちゃったよぉ…。しかも悠太のお母さんが来なかったら…私あのまま悠太と……!キャー!!)
(ゆき、キス嫌じゃなかったのか!?俺はゆきに嫌われてるもんだとばかり思ってたけど、違うのか?しかもさっきキ…キス。あああ!それにしてもさっきのゆき可愛い過ぎだろ!!なんかこぅ、ウサギみたいな…!)
ホント可愛い──。
「はぁ、今、邪魔されなければ……」
「えっ?!」
悠太は心の声がいつの間にか外にもれていたようだ。そして悠太はもうバレバレだと腹をくくった。
「……オレさ、最近気付いたんだけど…」
「…な、何を?!」
「ゆきを好きだって事。」
突然の悠太の告白にゆきは驚きを隠せない。
えっ?!悠太がアタシを好き?
「…ホントに?」
「…うん。」
胸が凄い勢いでドキドキしてる。これは夢??
ゆきは自分の頬をつねってみる。痛い…。そう、これは現実だ。
「…ゆきは俺の事どう思ってる?」
「私は……。」
好きじゃないと言えば嘘になる。それにさっきだって、悠太ならキスをしてもいい、とも思った。それに、悠太に告白された事は、とてつもなく嬉しい…かもしれない。今まで考えた事もなかったけど…。
(私、悠太の事…好きかも…。)
この時初めてゆきは自分の中に芽生えていた感情に気がついた。
「なぁ…。やっぱ…俺じゃダメかな…?俺まだまだチビだし、お前とはケンカばっかしてたけど…。でもさ!今はマジで………!!!???」

チュッ―――――

(え!?!?どうなってんだ!?!?)

悠太の目の前にはゆきの顔があった。

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