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健康診断
官能リレー小説 - SM

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健康診断 4

「さてと、美咲さん。もう一度聞くけど、どうして逃げ出したりしたんだい?」
「どうしてって、怖かったんです。」
「何が?」
「検査が。見られるのも触られるのも。」
「検査はみんな怖いんじゃないかな。でもみんなは逃げたりしなかったよ?美咲さんには特別な理由があったんじゃない?」
「特別な理由なんて…」私には先生が何を言いたいのかさっぱりわからなかった。
「何か体のことで心配なことでもあるんじゃないの?検査されて病気が見つかるのが怖かったとか…先生に話してごらん。」
「そんな…何もありません。」
「困ったな。僕は医者として病気の疑いのある子をそのまま帰すわけにはいかないんだ。どんなふうに調子が悪いのか教えてくれれば必要な検査だけを追加すればいいんだけど、今のままじゃフルコースで全ての検査をしなければならなくなるよ?」
「そんな…私どこも悪くなんかありません。」
「そうか、仕方がない。それじゃ明日精密検査をするからちゃんと学校に来るようにね。」
「いやです!」
「話は終わりだ。もう教室に帰りなさい。」
先生は『要精密検査』のハンコを押した紙を私に渡した。
「さ、美咲さん、教室に帰りますよ。」担任の浅田先生に促されて私は身支度をして立ち上がった。

「浅田先生、私精密検査なんてイヤです!」
「仕方ないでしょう。きちんと検査を受けて異常なしの診断をもらうか、もし病気があるなら治療するかしないと、学校退学よ。」
「そんな…」検査は嫌だけど退学はもっと困る。精密検査って何をされるんだろう?逃げたりしなければよかった。でも後悔してももう遅い。
「うっ…」ストレスで吐き気がしてきた。
「中島さん?大丈夫?今日はもういいから帰りなさい。明日は必ず学校に来るのよ。」背中をさすってくれながら浅田先生は言った。


ーーー
夕べは一睡もできなかった。布団の中で永遠に朝が来ないことを祈っていたけれど無情にも夜は明けた。
ひんやりとした医務室前の廊下。名前を呼ばれるまでここで待つように言われている。もう30分くらい待っているような気がするけど、実際にはまだ5分も経っていない。あー早くこの地獄のような時間から解放されたい。

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