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借金取りの息子
官能リレー小説 - SM

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借金取りの息子 7



「ただいまお姉ちゃん!!」
「はいお帰りなさい恵ちゃん。帰ったらちゃんと手を洗うのよ」
「は〜い」
加奈子が台所で夕食の用意をしていると、妹の恵が帰って来た。
(恵ったら近頃家に帰るのが大分遅く成ってるわね・・・恋人でも出来たのかしら・・・)
母親が事故で亡くなってから、自分が母親代わりに成って育てて来た妹に、恋人が出来たかも知れないという事は、加奈子を複雑な気分にさせる。
(まあ恵ちゃんもお年頃だしね・・・お父さんが自殺してしばらく元気を無くしてたけど。近ごろようやく元の元気な恵ちゃんに戻ってくれたし・・・きっとその恋人のお蔭ね・・・恵ちゃんが好きに成ったんだからきっと素敵な人よね・・・)
加奈子は自分の処女を奪い隷属を強要する山口勉と、徐々にその事に快感を覚え始めている自分と引き比べ、初恋の喜びに輝く妹に微かに嫉妬した。
(いいえ・・・私はきっともう戻れないわ・・・だからこそ恵ちゃんには、幸せに成って欲しい・・・)
加奈子はそう思い直すと、心に浮かんだどす黒い考えを必死で押し殺した。
「お姉ちゃん!!実は今度お姉ちゃんに紹介したい人が居るの!!・・・会ってくれるかな?」
どうやら加奈子の勘は当たっていたようだ。
「ええ良いわよ・・・恵ちゃんの恋人?」
「フフフ・・・内緒!!」
だが、恵の幸せそうな笑顔は、答えを雄弁に物語っていた。
「フフ・・分かったわ・・」
(幸せに成ってね恵ちゃん・・・)
例え自分が犠牲に成っても、恵のこの笑顔を守る為ならば、惜しくは無い・・・加奈子は改めてそう心に誓った。

「ちょっと、買い忘れしたから、コンビニに行ってくるわね。」
「は〜い。」
そう言って、加奈子は家を出てコンビニに行く途中に偶然、勉と会ってしまった。
「やあ!!加奈子先生もお買い物ですか?」
加奈子は勉の声に一瞬ビクン!!と体を震わせるが、無視する分けにもいかず。少年と向き合う。
「え・・・ええ・・・お塩を切らしてしまって・・・」
「へ〜そうですか!!ところで今日の間島家の晩御飯は何なんですか?」
「その・・ビーフシチューを作ろうかと・・・」
「へ〜ビーフシチューですか〜良いですね!!ボク実はビーフシチュー大好きなんです!!宜しければご相伴に与っても良いですか?」
勉は当然のように話す。そして借金を始めとした様々な弱みを握られている加奈子に断る権利は無い。
「そ・・・そう?じゃあ明日にでも・・・」
「先生〜ボク今とってもお腹空いてるな〜」
何とか逃れようとする加奈子だったが、勉は始めから逃がす心算など無い。
そんな彼の眼を見た瞬間に加奈子も、全てを諦めた。
「・・・分かったわ・・・勉君これから時間が有るなら、家でご飯を一緒に食べないかしら?」
もし誘わなければ、後でもっと酷い事をさせられる事を、加奈子はこの半年の調教の日々の中で学んでいた。
「あれ?良いんですか先生!!じゃあお言葉に甘えちゃいますね!!」

コンビニで買い物を済ませ家に入る二人。
「ただいま〜」
どうやら、恵は自分の部屋で歌を聴きながら宿題をしてるようだ。
加奈子は勉に言った。
「お願いだから、恵には絶対に何もしないでね。」
「ああ。分かってるよ。加奈子。」

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