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弱小事務所の憂鬱!?
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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弱小事務所の憂鬱!? 10

スタジオを出て、事務所に戻る。

「お帰り」
「いつの間に来た」
「さっきだよ」
僕のデスクに愛美が座っている。
…別に今に始まったことではない。こういうこともよくあるのだ。

「未来ちゃんの現場に行ってきたんだけど、そこで一ノ瀬さんに会ったんだ」
「へぇ」
「一ノ瀬さんも『例のアレ』を君に頼みたいと言ってる」
「うわ、そうなのかぁ…」

「今度はよその連中も来るらしい。人数的にかなり多くなりそうだと」
「みんなのためになればいいけど、結構大変なんだよね、アレ」
愛美にとって、あの講座はかなりの体力を要するらしい。
今でこそそれほどでもなくなったが、講座を始めた直後は教えている自分がイッてしまってしばらく戻って来れなくなってしまったという。

「お疲れ様でーす」
事務所の部屋のドアが開いた。
3人の若い女の子が入ってきた。

「お疲れ、台本届いてるよ」
「ありがとうございます!」

栞と、事務所最年少16歳の水上萌、さらに事務所に入って一番日の浅い24歳の福山花梨。
皆、今度出演する作品の台本を取りにやってきた。

花梨は少々変わり者の存在だ。
大卒、OLとして働いていたが夢を諦めきれずウチにやってきたのだ。

最近は10代の頃に養成所入りしてデビュー、というのが当たり前になりつつある中、花梨は異色の存在である。

…なので、状況は少々厳しい面もある。
彼女自身は頑張っているものの、仕事がそれに比例するかは…
今期の作品も今のところそれほど目立つ役ではない。

「花梨ちゃん、ちょっといいかな」
「はい!なんでしょうか」

花梨を連れて別室へ。
一緒についてきた愛美は、何か思い詰めた表情である。

話を切り出そうとすると、愛美が花梨の両肩に手を置いた。
「…え」
「花梨ちゃん…あなたの努力と情熱はすごいよ…すっごく頑張ってると思う…でも、それだけじゃ声優としてはまだまだなの」
「は、はい…」
「だから…私が何でも教えるから、エロゲ、挑戦してみない?」

「!!!!」
彼女が驚くのも無理が無い、本人の意向を最大限に尊重するのが私の方針だからだ。
「あ、あのぉ……」
「確かお嬢様学校出身だったよね、だったらコレならいいんじゃないかなぁ」
辞書並の厚さがあるエロゲ特有のシナリオと極秘とハンコが押された設定資料を見せる。
「“櫻井女学園 花嫁カリキュラム”……これって」
「所謂ハーレムモノ、花梨ちゃんは攻略ヒロインの一人を担当して貰うの」
筋書きとしては同性婚や晩婚化が進み少子高齢化がいよいよ深刻になり、舞台になる櫻井女学園の生徒を花嫁として育成。主人公は少子化防止対策大臣を祖父に持つ18歳の少年である。基本的に男性プレイヤーは声が無い事が多い、ただし例外的に“男の娘”なら話は別である。
「ノーマルエンドからアブノーマルエンドまであるからね」
「あのぉ、アブノーマルエンドって?」
「そうね、兄の事だから雌奴隷は当たり前の様にあるし……肉体改造も爆乳フタナリ、あっ“だるま”も今回あるんだ」

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