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弱小事務所の憂鬱!?
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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弱小事務所の憂鬱!? 3

以前はアキバ発国民的アイドルグループのレギュラーを務め次期センター候補と目されていた時に突如移籍に世間は騒然、ヲタは発狂……しかも私の所に来ると分かった時には何かの間違いと思っていた。愛美も声優の厳しさを知っているだけに危惧したが度胸はある。何せ初仕事が一昨年販売されたエロゲである『ガンスリンガー.ハイスクール』のサブヒロイン役でルート選択に薬物汚染によるフタナリビッチになるバットエンドもあるが怯まずにやってのけたのである。その時の喘ぎ声は“師匠”である愛美も納得する出来栄えである。今回のグラビアも臆する事も無く緑色のビキニを着て惜しげも無く見せている、とても初挑戦とは思えない。これも今回はゲームの世界観を準拠にしたスピンオフがアニメ化され美和が主役に抜擢された。
「師匠〜〜〜胸もんでぇ」
愛美は背後から軽く両手で揺らす……こりゃあ何人かは役徳じゃないか?いいえ寧ろこれは辛いですよ。

さて撮影は順調に進み、海でのパートは終了。
休憩を挟んだ後、ホテルのプールを貸し切ってグラビア撮影はもう一度行われる。

「社長さん、私、どうでした?」
青のビキニに、ストライプのパーカーを羽織った未来が私に聞いてきた。

「よかったと思うよ。次、もう一度あるから頑張れ」
「はい!ありがとうございます〜」
少し幼げな顔が、はにかむとまた可愛らしい。

未来は3年前、ラノベ原作の作品でヒロインのツンデレ生徒会長役で鮮烈なデビューを飾ったものの、それ以降は伸び悩み目立った代表作もなかった。
その一方で高い歌唱力を買われアーティストデビュー、シングル・アルバムとも発売週にはオリコンの上位もにぎわすほどの評判を得ていた。

ただそうすると周りで『歌手>>>>声優』というレッテルを貼られていき、それによってまた本人も相当悩んでいたようである。

レコード会社の営業担当が以前からの馴染みの縁だったこともあり、別の有力事務所に所属していた未来に話を持ちかけて今回の移籍に達した。

移籍後最初の出演作はエロゲ原作で、物語当初は健気な妹キャラだったが、中盤あたりから徐々にヤンデレ化し、その尋常ならぬ狂いっぷりにより演技力を再評価され、今期もメインヒロインを一本もぎ取った。

「わぁ、こんな広いプールがあるんですねぇ」
普段の未来はとても人懐っこい子だ。
これがアフレコになると途端人が変わり自分のキャラにとことん嵌っていく、ある監督からは
「未来ちゃんは天才だよ」
という言葉もいただいた。

いざ仕事になるとスイッチが入るというのはさすがプロ、なのかもしれない。
最初に出会って以来、未来にはずっと驚かされっぱなしだ。

「今度の撮影は別の水着を着てもらいます」
スタッフからそう指示が飛ぶ。

僕もそうだし、彼女たちももちろん知らなかった。
別室で急いで着替える4人。

……
少しして4人が戻ってきた。
4人とも眩しいくらいの純白のビキニ姿だった。

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