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操妃学園にて・・・
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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操妃学園にて・・・ 6

そう喋る男の口調からは、先程までの緊張しきった感じは消えて、穏やかな口調になっていた。
「よくペーパーフィルターは、紙の匂いが珈琲に移ってしまうって言う人もいますけど、淹れ方次第じゃないかなって思うんですよね。」
男は、自分の珈琲に対するこだわりを話しながら、珈琲を淹れていた。
そんな男の言葉の一つ一つが、莉菜には心地よく聴こえていた。
男が、珈琲を持ってきた。凝った珈琲カップではなく、ありきたりのマグカップに淹れられた珈琲の芳香が、莉菜の鼻をくすぐる。
「ミルクと砂糖は、お好みでどうぞ。」
男は、ニコッと微笑みながら言う。
「はい…」
ブラックコーヒーが苦手な莉菜だったが、男が淹れてくれた珈琲は、何も入れずに飲みたいと思い、そのままで一口飲んだ。
「苦いような気はするんだけど、嫌な感じはしないですね。」
その口当たりに、思わず笑顔で話す莉菜。
「そう言ってもらうと嬉しいなぁ。」
男は、本当に嬉しそうに笑顔で言うのだった。
そんな男の笑顔に、思わずドキッとしてしまう莉菜…
『あっ…あれっ???』
男の笑顔にドキッとしてしまった自分に戸惑いながら、莉菜は珈琲を飲んだ。
何故か、男と目を合わせるのが恥ずかしくなってしまい、ポッと頬が赤らんでいってしまう。
ドキドキと心臓が聞こえてしまうんじゃないかと思ってしまうほど、鼓動が高鳴る。
チラッと男のほうを見ると、男は優しい笑顔で莉菜を見ている。
そんな男の優しい笑顔を見て、さらに莉菜の心臓の鼓動は高まる。
そんなドキドキを悟られないように、ゆっくりと珈琲を飲む莉菜。
しかし、飲んでいる珈琲の量が減っていくにつれ、莉菜のドキドキという鼓動は速くなっていく。
『どっ…とうしよう…なんか、彼の顔を見れない位に…』
そう考える莉菜は、もう目の前の男の事を直視できなくなってしまっていた。
「どうしたの?」
男が、声をかける。
その男の声に、ポォーッとなってしまう莉菜。
『なんて…素敵な声…』
さっきまで普通に会話できた男の声が、スーッと莉菜の心に染み込んでくる。
珈琲を飲むのを一旦中断して、莉菜は顔を上げて男の顔を見た。
相変わらず、男は優しく微笑んでいる。
『ああ…その笑顔…』
莉菜は、持っていたマグカップを置いて、ウットリとした瞳で男を見た。
「莉菜さん、どうかしましたか?」
そう言いながら、男が莉菜の肩に触れる。
その瞬間、莉菜はビリッと電気が走ったような感覚になり、ビクッと身体を反応させて、ポォーッとなってしまった。
「今日は、莉菜さんと俺との記念日になったね。」
男は立ち上がって、ボォーッとなって座っている莉菜の傍らに移動して、耳元で囁く。

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