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操妃学園にて・・・
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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操妃学園にて・・・ 5

『あれ?』
男に促されて部屋に入った莉菜は、意外に綺麗に整理された玄関に驚いた。
「靴の類は履きっぱなしなんで、玄関は良いんですけどねぇ…」
後から入ってきた男が恥ずかしそうに言いながら、莉菜の傍らを抜けて部屋に上がると、真新しいスリッパを取り出して、莉菜の前に置いた。
「貧乏でも、もしもの時の為にスリッパを買っておいてよかったですよ。さあ、あがって下さい。」
男は、莉菜が靴を脱いでスリッパを履いたのを見ると、
「リビングはこっちです。まあ、リビングなんていうほど広くはないですけどね。」
そう言いながら、男は部屋の奥に行こうとして、何かフッと気づいて振り返った。
「あのぉ〜、部屋の中でサングラスって変じゃないですか?」
男は、部屋に入ってもサングラスを取ろうとしない莉菜に声をかけた。
「あっ…すいません。」
莉菜は恥ずかしそうに返事をすると、サングラスを取った。
「……!!」
男は、サングラスを取った莉菜を見て、驚きのあまりに声を失ってしまった。
「えっ…柏木 莉菜さん???」
驚きのあまりに、声が裏返りつつも、確実に自分より年下である莉菜を『さん』付けで呼んでしまう男。
そんな男の反応に、思わずふきだしてしまう莉菜。
「笑っちゃってごめんなさい。そんなに驚かないでください。」
莉菜は、ニコッと微笑みながら言う。
「いやぁ、で…でも…」
男は、まだ緊張しているのか、手と足が揃って出てしまうギクシャクした歩き方でリビングに向かって歩き始めた。
そんな男の様子を見て、莉菜はまたふきだしてしまいつつ、男の後をついて行く。
「そこのソファーに座ってください。」
緊張の抜けきっていない男は、些か声を震わせながら、リビングのソファーを指して、莉菜に座るように勧める。
男は、莉菜がソファーに座るのを確認して、キッチンのほうに移動していった。
少しすると、キッチンのほうから珈琲豆を挽く音がする、コーヒーメーカーの機械的な騒々しい音ではなく、手動の何ともいえない心地よいリズムの音が聞こえてくる。
そして、挽いたばかりの心地よい珈琲豆の芳香が部屋に広がっていく。
「なんか素敵な香りですねぇ…」
その心地よい香りに、思わず気持ちを言葉にしてしまう。
「豆自体は、安い物なんですよ。でも、機械任せにするより自分で気持ちを込めて挽いたほうが美味しいんですよ。」

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