ペット達との戯れ 26
「寝取られるってそんなに興奮する?」
馬鞭の先が仁の額に押し付けられ、汚れを擦り付けていく。
んあああああっ!
ベッドの上では上下が入れ替わり、寝転んだ男の腰にメイサが跨がって顎を突き上げていた。密着している二人の股関節には何もないのだが、露出されているはずの二人の陰部が見えない。
その状態で、メイサの腰が揺れ始めた。
「でもね、ご主人様は寝取ったわけじゃないよ?」
「え……?」
瞬時には理解できなかった仁に、ミオリは嘲笑を返した。
「最初からご主人様のペット……あなた、ご主人様のペットと結婚したの。分かる?」
はあああん! ご主人様のオチンポ様が奥までぇぇっ、ああん! すごい! ゴリゴリきてるううう!
腰だけを艶かしく蠢かして本当の快感を貪るメイサの声が仁の鼓膜を残酷に揺らしている。
「だからジョニさん、カンカンになってるの」
メイサの嬌声という大きすぎるBGMの間にミオリの言葉が織り込まれ、仁はやはり要領を得ないような顔で、しっかり悦び喘ぐ妻の姿を見ている。
ジョニさんとはイケメンアイドル事務所『ジョニーズ』の社長のこと。仁も元はそのジョニーズに所属し、『カチーン』というグループのメンバーだった。
しかし仁がジョニさんに報告もなくメイサと入籍したことで、ジョニさんは激昂し、仁をジョニーズから追い出してしまった。
ミオリは今この場でその話題を出しているのだ。
「どこの事務所も、交際とか入籍とかの報告を受けたらぜーんぶご主人様に連絡を入れるの。特に、女性芸能人が絡むことはね」
んあっ、あん! イクっ、イクううううう!
ビクンッと跳ね上がる妻のメイサがそれでも歪に腰を振っているというのに紫煙を燻らせている男へ仁の焦点がずれた。
「あいつに……?」
パシィーン、とミオリの平手が飛んだ。
それだけにとどまらず、キンキンキンキン耳に残るほどの衝撃を喰らって言葉を失っている仁の髪を毟り取る勢いで引っ掴む。
「私のご主人様なの。言葉を選んで」
呪怨さえ覗(うかが)えるミオリの睥睨に、仁は「はい……」としか返せない。その代わり、短小のブツが元気よく反応を返している。
「あのお方はね、芸能界を裏で束ねているの。芸能界っていうのはご主人様のお陰で成り立ってるってこと」
んおおおおっ! おおおおおんっ! んイグうううううん!
「それなのにあなたご主人様のペットに手を出して、事務所を通してのご主人様への断りをなしに入籍したの。可哀想に……ジョニさん、顔面蒼白。ジョニーズの存亡に関わるから、って必死であなたを潰してご主人様への忠義を立てようとしてるの」
あ、あ、あ、んううううう! あああっ、イクイク! イク! イっ────クっ────〜〜〜〜〜〜っ!
「結婚してもあの女がご主人様のペットだってことは変わらないのにねぇ……」
やぁん、あん、イク、イクの、止まんにゃい、ひいんっ!
腰も止まってないぞ?
身を起こした男がメイサの乳房を鷲掴み、仁の位置からでも分かるほどコチコチに勃っている乳首へ吸い付いていく。
おおおおおん! あんっ、あああん!
メイサは身を仰け反らせ、胸を男へ差し出すように突き出し、ビクビクと跳ねる。最中、腰は蠱惑的に揺れて絶えずチュグチュと水音を奏でる。
「分かった? 全部あなたがバカだから悪いの。ちゃんと筋を通していたら幸せな仮面夫婦でいられたのに……」
男は乳房を揉み解し、乳頭を吸い上げ、長々と喉を動かしていた。
うん……涼子やローサはもっと甘かったぞ?
仁とメイサの子どもを育むミルクに対し、男はそんな感想を漏らした。そしてもう一方の乳首を吸い上げ、乳房を揉み回し、蓄えられているミルクを然のように飲み下していく。
メイサは、
ああん! イクうん! あああああんっ!
と喘ぎながら腰を振り続けるだけで、男の行為には何も言わない。
「口を開けて?」
ミオリは髪を引っ張らず、胸板の中央に手を這わせる。白魚のような指なのであろうが、彼女は赤いロンググローブを嵌めているので想像することしかできない。
だがいやらしいタッチに短小のブツを痛いほど腫れ上がらせている仁は、その小枝をビクビクと暴れさせながら口を開けた。妻のメイサを見ながら、やや顎を浮かせていった。
ミオリの甘い唾液が仁の口へダラーリと流し込まれる。
「まだ飲んじゃだーめ」
仁は口を開けたままミオリの唾液を舌に絡め、乱れるメイサを見詰め続ける。
「今までの生活を続けたいのなら、今日見たことは胸の内に秘めてオカズにとどめておいて?」
ぺッ、と唾が吐き込まれる。品のないその行為はミオリがすると何故かとてもいやらしく見える。
ひゃええええん! ああんっ! ヒクっ! ヒグうううん!