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blood&witch
官能リレー小説 - ファンタジー系

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blood&witch 84

 
「さて、金も手に入った事だし、早速パフェを食べ…」
「「「ダメです(わ)!!!」」」
ナリナが言い終わる前に三人が口を揃える。
「フェンリルからも言って下さいませ、あの女のせいで私達の財政が危なくなるからパフェ断ちした筈だっていう事を!」
「無駄だ、フェイクは私の僕なのだから私が食べると言えば食べさせてくれるのだ。なぁフェイク?」
確かにパフェ断ちを言い出したのもフェイクだが、ナリナにパフェを食べさせてやると言ったのもフェイクだ。
「…う…あ〜、え〜とだな…」

ナリナとビーザスに挟まれ、返答に困ったフェイクはバン親子に助けを求める視線を送る。
しかし、遠巻きに見てる親子が返した視線は
((頑張ってください!!))
だった。

「ここは間を取って、小さなパフェを……」
フェイクが出したのはまさしく妥協案。
二人の発言のちょうど中間ど真ん中を取った提案だった。 
優柔不断とはまさにこの事を言うのだろう。まぁ、この状況では致し方ないのだろうが、肝心の二人は無論それを許さない。 
「フェイク!それではミニパフェではないか!!私はパフェが食べたいのだ。食べてもよいと、私に船で約束したな、我が召使い」
「ダメです、フェンリル!ちょっとでも甘やかしてはいけません!!また破産したらどうするのです!?今度は盗賊か山賊を捕まえますか?」
確かにビーザスの言う通りそう都合良く賞金首がいるとは限らない。現にフェイクはナリナの尻拭いで何度タダ働きしたか数え切れないのだ。
それに今は、バン親子やビーザスもいる。
財布番をしているステイもナリナの傍若無人ぶりに勝てず今までパフェ代にいくら費やしたか計り知れない。
「…悪いがナリナ、今回ばかりはお前の方が分が悪い。ミニパフェで我慢が出来ないならパフェ断ち続行だ」
「それでは話が違うではないか!」
「俺が食べさせるって言ったのは皆に内緒でって話だったよな?その意味が判るか?」
「………っ!」
ナリナは事の状況を理解し、苦い顔をした
「どうする?ミニパフェか?喰わないか?」
フェイクが質問すると、ナリナは親の仇を見るような目をして睨み付け、ぷいっとそっぽを向いた
「…じゃあ、とりあえず宿をとりに行くか」
フェイクがそう言うと、ステイと並んで先頭で歩きだした
そのあとをビーザスとフルルが続き、少し離れてナリナが俯きながらついてきていた

(大丈夫ですか?ナリナさん)
小さな声でフェイクにステイが尋ねる
(経験則から言うとな…非常にまずい)
(どうするんですか?)

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