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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 334

だがオリオールの驚きはオレの考えていたものとはまるで違うものだった。
彼女は神速の動きでサルスベリのもとへ走ると、その手をとって確認を取る。

「い、いいんですかっ!?
 わわ、私なんかがラグ様専用になっても!
 ど、ドッキリでしたとかそーゆーのはイヤですよっ!?」
「・・・専用?(ボソッ)」
「ざ、残念ながらうそでもドッキリでもない。
 今、この近くに『竜人姫』ローがラグを殺しにやってきている。
 そのためにおまえの力が必要なのだ」
「・・・〜〜〜っ!!」

オレのつぶやきを無視し、オリオールはサルスベリの言葉に顔を真っ赤にさせ、瞳をキラキラ輝かせる。
その姿はまさに恋する乙女という感じだ。
しかしさっきからいったい何を話しているんだ?
オレの武器のことを話しているんじゃないのか?
それにさっきから、妙にまわりのヤツらの機嫌が悪いような・・・?

「ラグ様っ!」
「うおっ!?び、ビックリしたっ!」

話についていけないオレに、いつの間にかオリオールがオレのそばにやって来ていた。
し、信じられん。コイツ、いつの間にオレのところにやってきた?

「ラグ様っ!そういうわけで私は正式にラグ様のモノになりましたっ!
 不束者でございますが、これから末永く!よろしく!お願いいたします!!」
「お、おお!?」

な、何だこの有無を言わせない迫力は?
オリオールって異名持ちじゃなかったよな?
混乱するオレをよそに、オリオールはオレの手を取って出入り口のドアへと引っ張り出す。

「ではラグ様っ!さっそく初陣と参りましょう!
 大丈夫です!私がいればたとえロー様だって一撃粉砕ですっ!」
「え?いや、だからオレは仲間じゃなくて武器をっ・・・!?」
「ラグっ!いいから黙ってソイツを連れて行けっ。
 ソイツの言うとおりにすれば、強力な武器が手に入る!」

事情を説明しようとするオレに、サルスベリが指示を飛ばす。

「そ、それはどーゆー・・・?」
「いいからさっさと行け、この役立たずのウルトラバカっ!!」

ガンッ!

「ぶおっ!?」

分厚い本を顔面で受け止めたオレは、オリオールとともに戦場へ向かう。
・・・ねえ。前から思ってたんですけど。
オレって魔王なんですよね?
もうちょっと扱いよくしてくれませんか?
消え行く意識の中、オレはそう思わずにはいられなかった。

――――

オレが顔面を強打されていたその頃。
サークvsローの戦いはいよいよヒートアップしていた。

ドガァンッ!ガキャンッ!ボッゴォンッ・・・!

「あはははっ!こっち(内区)で仲間相手に暴れるのはひさしぶりだなぁ!
 昔を思い出さないか、サーク!?」
「・・・・・・」

ローは楽しそうに笑いながら、必殺の拳を乱打する。
サークがそれをかわすたびに床や壁に穴が開き、今やそこらじゅう穴だらけだ。
もっともそれはローだけのものではなかったけれど。

「・・・しっ!」

ローの乱打のスキをついて、背後に回ったサークが大剣を横に薙ぎ払う。
その凶刃の切っ先は、壁をガリゴリえぐりながらローに命中。
生き物を切ったとは思えない、甲高い音が鳴り響く。
斬られたはずのローの身体はわずかに出血しただけ。
ローはすぐさま反撃に転じ、また壁や床に穴を作る。

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