風紀委員Girls! 792
「ああ…知っての通り、女と付き合うのはお前が初めてだからな…」
窓の外を見ながらボソッと言う旬…
それは“女”は私しか知らないと言われたようで、舞はドキッとしてしまう…
「やっぱ女の子の部屋っていい臭いがするよ…」
小鼻をクンクンと動かし、旬は遠慮も無しにベッドの上にダイブする。
他人の家に初めて来た割には遠慮がないね、と舞は思わず苦笑いしてしまう。
しかしこれが硬派であるはずの滝谷旬という男の素顔。
子供っぽいところも見られて微笑ましくもある。
でも男が寝転がると狭そうだな、このベッド。
「こんなに柔らかくて寝れるのか?…」
そうか、旬は薄い布団を毎日敷いて寝てるんだもんな…
「うん、健康の為にはもっと固いマットレスの方がいいみたいだよね…」
舞もベッドの脇に腰を下ろす…
「健康なんてどうでもいいからよ…俺もこんなベッドで寝てみたいよ…」
舞の背中に額を着け、旬は甘えるように引っ付いてくる…
舞は何も言わず、ただ旬の頭を撫でる。
自分がどうすることもできないけど、旬にとって大切な存在でありたい。
今は、ただ……
ギュっ
「あ、旬っ」
旬が舞の身体を抱きしめる。
そのまま勢いでベッドの上に押し倒されてしまう。
ちょっと身体が強張る…
このままいっても司とのことがバレないか心配になる…
キスマークが残っていないかは事前にちゃんとチェックはした…
それでも外見では分からない何かで、旬に感づかれはしないかと不安になる…
「旬…ちょっと待って…」
舞は両手を突っ張ねて旬の身体を退ける…