風紀委員Girls! 321
「うぇっ、美菜!?」
「美菜子…いつの間に…」
「舞も彩未も、1人で動くんだから…心配で仕方なかったのよ…桃子の姿見たら、余計にそうなるじゃない…!」
「止めても言うこと聞かないから…美菜子がいた方が力にもなるしね」
後ろで理穂が苦笑いする。
「それはわかった…でも美菜、あの中で誰か泣いてるってどういうことなの?」
「地獄耳って言われるほど耳がいいのよ私、知らなかった?…」
「あ、そうだっけ?…噂話しは誰よりも早く聞き付けてくるのは知っていたけど…」
「それとこれとは話しが違うじゃない。やだぁな〜こんな時にぃ…」
「で、泣いてる声って?…もしかして桜咲の女子たち…?」
「それにしては、時間は経って無いよ…」
舞たちは桜咲の女子を追ってここまでやってきた。
…なのだから、彼女たちではない。
「じゃあ、いったい誰?」
「わかんないけど、絶対に許せないよ」
美菜子が先頭に立ち、その入り口に向かい歩き出す。
…
「いやっ、いやっ、やめてぇええええ」
「ひぃぃっ、もう、許してぇ…」
アジトの主に拉致された女子中学生3人が、その手下たちに陵辱の限りを尽くされていた。
舞たちの聞いた声は、彼女たちのもの…
「やだぁ…これってまさか…」
舞は振るえ手で口を押さえた…
「間違い無い…誰かがまた…桃子みたいな目に合っている…」
美菜子が拳を強く握る…
「私、麻耶さんに連絡するよ…」
彩未が制服のポケットから携帯を取り出した…
「どうする、美菜」
「舞、聴かれるまでもないよ…行こう」
「…だよね」
美菜子と舞、2人はその声の先へとさらに進んだ。
「…行ったな」
「…やっぱり、舞と美菜子は、いいコンビなんですよ」
麻耶に連絡を終えた彩未が、理穂と彩に向けて言う。
「あの2人は、絶対に、負けて帰ってくるような人じゃないから…」