風紀委員Girls! 311
「そっか、まだ帰ってないのね滝谷は」
「うん…お婆さんが一人で寂しくないか、心配してないかって」
「それで、静香さんたちを見かけたのね」
「うん、アパートは過ぎて…どこに向かってるんだろう…」
「舞も彩と理穂と一緒に静香さんたちを追ってみてくれない?」
「うん…とりあえずね」
こうして3人で静香たちを追いかけるのだった。
その頃、警察では…
「彩未さんの言うことは分かったは…滝谷旬もそろそろ帰れるんじゃないかしら?…」
渡辺麻耶は長い髪を掻き上げた。
「よかったぁ。来たかいがありました。」
彩未は満面の笑みを浮かべた。
「春日、パトロールついでに送っていってさしあげて…」
「へ?僕がですかぁ?…」
「当たり前じゃない…こんな可愛い娘を一人で歩かせて帰らせる気?あんなことがあった直後で」
「そ、それはそうですけど、先輩…」
「…私もう疲れた、早く寝たい…」
「…そうだと思った」
麻耶がぐったりと俯くと、純ももうそれ以上言えなかった。
「ごめんな、長時間辛い聞き取りじゃなかった?」
「いえ、桃子と、滝谷くんのためなら…平気ですよ」
送って来れるという、純の自家用車に彩未は乗込む。
「パトカーだと近所の人たち、驚くだろ?…」
「すみません、気を使っていただいちゃって…」
「構うもんか、あのまま残っていたら先輩にこき使われるだけだからね。」
「クス、仲良しなんですね。」
「おい;子供じゃないんだから、仲良しってことは無いだろ;」
「ごめんなさい…でも好きなんですよね?渡辺麻耶さんのこと…」
「へっ!?何を言ってるの?」
予期せぬ彩未の言葉に純は声が裏返る。
「ふふふ、図星でした?」
「そ、そんなわけないでしょ…どうして僕が…」
「麻耶さんのこと、どう思ってるんです?」
「そ、それは…頼りになる先輩というか…」