先祖がえり 131
渋々納得した美咲はその場を離れていった。
「じゃあ最後は加奈ちゃん。いらっしゃい?」
最後に計測するのは屋敷で一番大きな胸を持つ加奈。
「はい、お願いします。」
加奈は腕をあげると結果が出るのを待った。
「・・・えっ?!」
「?! ど、どうされたのですか?!」
留美の声に驚く加奈。
しかしその理由は
「・・・ひゃく・・・ごじゅう・・・いち・・・151cm・・・」
ついに加奈が大台を突破したからであった。
「や、やりました・・・」
留美や美咲もいるので大っぴらには出来ないが、それでも確実に喜んでいる加奈。
「・・・加奈ちゃん、前回が・・・」
「146cmです。ですから・・・」
「+5cmね・・・にしても、すごいわね・・・」
メモを取り終わった留美は加奈の大きくなった胸に触れる。
「きゃっ!!る、留美様?」
「こんなに大きいのに・・・ひとっつも垂れて無いし・・・」
綺麗なボール状の乳房は垂れること無く、その存在を誇示しているかのようだった。
「ぐぬぬ・・・と、とにかく、これを本社に伝えてちょうだい。」
「あ、はい。かしこまりました♪」
加奈は鼻歌交じりに部屋を後にする。
残された留美と美咲。
「・・・美咲ちゃん。」
「はい、留美様。」
「・・・勝ちましょうね。」
「・・・はい。」
二人はその心に闘志を燃やしていた。
「ただいま・・・コタちゃん?」
加奈が戻って来た後、留美達3人は食堂へと戻ってきていた。
「あ、お姉ちゃん!!」
狐太郎はその存在にいち早く気づき
「ねぇ、千恵・・・」
「あ・・・はい・・・」
千恵に降ろしてもらうと
「・・・お姉ちゃん!!」
今度は留美に抱きしめてもらう。
「あらあら・・・コタちゃんったら甘えんぼさんね♪」
留美はそれを嬉しそうに抱きとめる。
すると
「あう・・・狐太郎様・・・」
その後ろで千恵が残念そうにつぶやいていた。
「・・・私の抱き心地は・・・ダメだったんでしょうか・・・?」
どうやら留美が来るなりすぐに狐太郎が離れていったことがショックだったらしい。
それに狐太郎は
「・・・へっ?ううん。千恵の抱っこも気持ち良かったよ?でも・・・」
顔を留美の胸にうずめると
「・・・お姉ちゃんの方がおっぱい大きくて、気持ち良くて、僕を包んでくれるんだ・・・」
そう言って留美に甘えだす。
「・・・そ、そうですか・・・」
千恵は少し俯いた後
「・・・流石は留美様です。」
そう言って顔をあげて微笑んでみせた。
「・・・千恵ちゃん・・・」
留美は千恵のことを心配したが
「・・・いえ、それより、朝食のほうは・・・」
千恵は話を変えて、狐太郎達に朝食を勧める。
「・・・ええ。そうね。頂くわ。」
留美はフッと笑みを浮かべると狐太郎を膝にのせたまま席に座った。
千恵の心の中では
(うう〜〜・・・絶対おっぱいを大きくするんだからっ!!)
新たな決意が芽生えていた。
「・・・お姉ちゃん、僕、今日学校に行きたい。」
食事の後の狐太郎のこの一言によって屋敷の中は慌ただしくなった。
「!!! そ、そう!!わかったわ、ちょっと待ってね!!」
狐太郎を抱いたまま寝室に向かっていた留美だが、狐太郎の一言でもと来た道を戻り、食堂へと歩みを進めていた。
「・・・あ、美咲ちゃん!!ちょっと!!」
食堂に入るなり朝食の後片付けをしている美咲を呼びつける留美。
「はい・・・いかがなさいましたか?」
普段何か用がある時は加奈に頼むはずである留美が自分を名指しで呼びつけるなど・・・
美咲は頭の中で心当たりがないか探しながら留美のもとへと来た。
「・・・あのね・・・」
留美は美咲を手招きすると、狐太郎に聞こえないように小声で話し始めた。