1対364は>?<?=? 19
(ここまでやっちまったんだ。やるしかねえよな)
武は覚悟を決めると口を開き、舌を伸ばして出来そこない朝顔の蕾の様な包皮をチロチロと舐めた。
それだけで口の中に苦い味が広がり生臭い匂いが押し込んできた。
一旦頭を引き、口の中の違和感を飲み込むと思い切ってチ○チ○を根元までしゃぶった。
(ぐぇ!?)
口の中を暴れる匂いと味と感触に吐き気を覚えるが堪えて舌を動かした。
工作室に武と羽生の鼻息が響く。
「だめ、紫藤さん!出ちゃうよ!」
羽生を溜まらず声を出して武の髪を掴んで引き剥がそうとするが、武は羽生の腰を掴んで抵抗する。
それはぎこちないピストン運動になり羽生の快感を増す結果になった。
「うぁあああ!」
突然羽生は腰を突き出し、武の髪を手前に引いて顔を下腹部に押し付けさせると射精した。
(おげぇぇぇ!?)
口の中に爆発したような熱い迸り。
さらなる苦味が唾液腺を刺激する。
羽生の精液が武の口の中で満ち、唾液で量が増しても羽生は髪の毛を離さなかった。
突然の侵入に体の防御反応か喉は気道と食道が閉鎖してそれの通過を許さず飲み込むことも呼吸することもできなくなった。
ぶこっ!
聞きなれない異音に羽生は股間をみると鼻から精液を拭きだした武の顔に驚き弾けたように髪の毛を離した。
武は羽生を押しのけて水道に走り、口の中の物をゲホゲホと咽ながら吐き出した。
「てめぇ!殺す気か!?ぶふっぶぇ!!」
「ごめん。大丈夫?」
「人を車で跳ね飛ばした運転手みたいないい加減な質問してんじゃねえよ」
蛇口から水を捻りだすと何度もうがいをして、鼻うがいも試みるが冷水は粘膜に刺激が強くて何度も咽た。
「どうだ、気持ち良かったか?」
武は制服の袖で顔を拭いながら振り返る。
「え?それは、その?」
武は羽生の襟首を掴むと頭突きした。
「あれだけザーメン出しながら気持ち良くなかったのか?」
「気持ちよかったです」
「そっか、それはよかった。んで、お前に頼みがあるんだけどさ」
羽生の顔が見る見る青褪めていく。
美人局やボッタクリに引っ掛かった人間ってこんな風になるのかなと武は観察した。
「お前の周りで俺におかしなことを考えてる奴っていないか?」
「おかしってどんな?」
「棚井みたいなバカなことだよ。みんなで家に拉致って輪姦しちまおっかとか媚薬のませてみっかとか」
羽生は顔色を取り戻し真顔になる。
武はビンゴを引いたと確信し「いるんだな」と問いかけると羽生は頷いた。
「お前にはこれからそう言う情報を集めてもらうよ。何もそれを阻止しろなんて言わないってか無理だろ」
羽生は申し訳なさそうに頷いた。
武は内心舌を打ちながら続けた。