ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 399
うん確かにそうだよね…
外人の血が混じっているのかと思うほど、そのスタイルの良さは注目されると思うよ…
「嫌な目にあってきたんだね…男ってしょうもないからな;…」
なんだか自分のことのように、頭をかいて照れ笑いを浮かべてしまう…
「匠さんはそんなこと無いですよ…だって私が言い寄っても、一生懸命我慢してくれたじゃないですか…
「それは…冬美ちゃんのお父さんとお母さんのことが気になって…」
冬美ちゃんには嘘はつけまい。
「そういう匠さんの優しいところが好きです…だから私、年上の男の人に憧れるのかなぁ…」
そう言いながら、冬美ちゃんが身体をくっつけてくる。
僕はベッドから落ちないように自然とその肩を抱いた。
夏子さんと春秋さんのお許しを貰った安心感からか、さっきまでの抵抗感は嘘のように薄れていた。
「僕も冬美ちゃんぐらいの子、好きだよ…」
鼻先を頭に付けると、甘い髪の香りが鼻孔を刺激した…
「匠さん……嬉しいです‥」
冬美ちゃんの熱い息が頬を撫でてきた…
冬美ちゃんの身体をしっかりと抱きしめる。
あったかい。それに、なんだか心地よい気になる。
冬美ちゃんの身体が小さく震えているのに気づく。
そして、洩れ聞こえる嗚咽。
安心したのかな…
僕は優しく冬美ちゃんの頭を撫でる。
「無理しないでいいさ…こうしているだけで、僕は充分だよ…」
頭に唇を落とし、それを額へと移動させる…
「匠さんの息…熱いです…」
「ああ…冬美ちゃんの熱さが伝わってきのかもしれないな…」
両手で冬美ちゃんの頬を挟み、互いの鼻先をくっつけた…