ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 15
僕は狙いを定めようと、分身に手を伸ばす。
それは今まで、何百回、何千回と握ってきた昂りではあったが、自分のモノとは思えない程にガチガチに硬直していた。
しかも尿道口からは、香澄ちゃんの湿り気などは足元にも及ばない程の我慢汁が溢れ出していた。
…ったく、ガキかよ…;
その元気のよさは、まるで精通を覚えたての中学生のようで、僕は苦笑してしまった。
香澄ちゃんは、そんな僕を見ながら、今か今かと待ち望んでいる。
…そんなに急かさないでよ。これからしてあげるからさ…
香澄ちゃんの入り口に、僕はゆっくりと分身を近づける。
「あっ…」
香澄ちゃんがか細い声を上げた。
これからひとつになるんだよ。
僕は、香澄ちゃんにそう言い聞かすように分身を擦り付け、中に導いていく。
「う・・・」
声を上げたのは、僕の方だった。
硬く閉じた入口は、なかなか僕を受け入れようとはしてくれないのだ。
…あれぇ?
考えてみると、僕が今まで入れた口は、かなり経験したものばかりだった。
童貞喪失の相手は人妻だったし、合コンのお持ち帰り相手も、経験豊富な女の子ばかりだった。
僕が入れてきたその皆が皆、ソープ嬢の入口と同様に、腰を突出しただけで、僕の総べてを飲み込んだのだ。
…香澄ちゃん、始めてだもんな………
僕は香澄ちゃんにとって、始めてソコを突破する男となることに、えらく感激していた。
初めての男のモノを受け入れるそこは、狭くてきつい。
「ん…んっ!あ…」
香澄ちゃんの表情も少し苦しそうだ。
…もしかしたら、痛いのかもしれないし。
僕はそんな香澄ちゃんの負担を少しでも和らげようとゆっくり腰を沈めていく。
「あ、ああ…あ」
香澄ちゃんは口を半開きにして、瞳を閉じてそれを受け入れる。
僕も奥歯を噛み締め、自制心を命一杯に働かせる。
香澄ちゃんが痛く苦しいことは分かっていながらに、その締め付けは堪らなく気持ちいいのだ。
このままだと香澄ちゃんのことなど考えずに、腰をガンガンと振ってしまいそうだった。
…ダメだぞ柏原匠!…我慢だ、我慢だ!…いいか、野獣になんかなるな…絶対なっちゃダメだぞ…
僕は心の中で自分を言い聞かせた。
…ん?
そんな中、僕のモノは香澄ちゃんの中の何か突き当たった。
疑問に思いながらも、ゆっくりと押し進むと、"…プッツゥ…"とした微かな振動を僕は自身の先端に感じた。
結合部に視線を落とすと、その脇から赤い糸のような鮮血が、スッーと流れ落ちてきた。