絶海の彼方で 12
彼女への情をすべてぶつけるつもりで、ここを先途とばかりに、俺は一気にたたみかけた。
「だめぇっ!翔平さぁん、あ、イっちゃうー!」
「俺もだっ!!」
ビクビクっ!!と美月ちゃんが震える。
俺も、抱きしめた美月ちゃんの中に思いっきり出した。
ものすごく気持ちいい。送り出す脈動ごとに体を快感で撃たれるようだ。
快感に身を震わせる美月ちゃんと肌を接しているすべての場所から、美月ちゃんの暖かさと幸せが伝わってくる。
俺の懐で絶頂している美月ちゃんが、たまらなく愛しい。
「美月ちゃん…好きだよ」
「ええ……」
まだ絶頂感の海を漂っているのか、それだけを答えるのが精いっぱいなのだろう。
美月ちゃんの眼は、幸せに蕩けていて、まるで心が漂っているようだった。
女の子らしい甘い匂い、上気して熱を帯びた肌、絶頂してどっと出た汗。
一緒に遭難して、助け合いながら暮らして……
たまらなく愛おしい美月ちゃんを、俺は繋がったまましばらく抱きしめていた。
「翔平さん……」
「美月ちゃん……」
「もっと、翔平さんとひとつになっていたいです」
「俺もだよ。美月ちゃん」
実際、美月ちゃんと抱きしめあっている間も俺は美月ちゃんの中で元気なままだ。
「ほんとに、私の中の翔平さんったらすごく元気」
「そりゃ、美月ちゃんだからだよ」
「嬉しい…」
幸せそうに微笑んでいる美月ちゃん。
こんな素晴らしい娘の前では、賢者タイムなんて吹っ飛んでしまう。
十分余韻に浸ったかなというところで、俺は美月ちゃんの中で動き出した。
「ああ、あん!翔平さん!」
「もっと、もっと美月ちゃんが欲しいっ!」
かわいい美月ちゃんにこんな事を言われて、俺はさらに燃えた。
「翔平さん、翔平さんっ、あ、あっ、激しいっ!」
「だって、美月ちゃんが大好きだからっ!!」
「私だって、あ、あっ、好きっ!!」
思いっきり気持ちを込めて、俺は抱きしめた美月ちゃんをガン突きした。
俺の腕の中で、柔肌に汗をにじませた美月ちゃん。
女の子特有の甘い香り、美月ちゃんの体温が、俺の愛と欲望をさらに盛り上げる。