塒(ねぐら)-6
まだどのスポットにもヒットしていないのに、単純な摩擦だけで相原は十分に感じているようだ。
まだまだやで―――。
俺がもっと気持ちいい世界に連れてったるから。
慎重に相原の微妙な反応を見ながら腰をグラインドさせ中を掻き回す。
何度目かの挿入の時、ゴムごしにでもはっきりとわかるくらいザラリとした感触が俺の亀頭を刺激した。
「あっ……んんっ……」
相原の膣壁が危険を察知した軟体動物のようにキュッと収縮する。
「……ここやな……?」
俺は角度を慎重に確かめながらベッドの上にあったクッションを相原の腰の下に入れて尻を少し浮かせてやった。
「……何?……」
こんな体勢をとらされるのが初めてなのか、不思議そうな顔で俺を見上げる相原。
「……いくで……ええか?」
相原がコクリとうなづくのを確認して、俺は一気に腰を打ち付けた。
「あっ!あああっ!」
突然の未知なる激しい刺激に相原は思いのほか大きな悲鳴をあげた。
グチュグチュという淫猥な音が相原の部屋の中に響きわたる。
突くたび毎に、相原の中のたくさんの襞と突起が俺を締め上げてくる。
「……ああっ……ああっ……ああっ……」
今まで喘ぎ声をほとんどもらさなかった相原が、悲鳴をあげたことでたががはずれたのか、切ない声で鳴き始めた。
高校生にしては少し低い、色っぽいその声に俺の下半身は鋭く刺激される。
「……あっ……ああっ……あああっ……」
俺の全身に絡み付く相原の甘い声。煽情的に揺れる乳房。快感に歪む表情。全てが俺を高みへと押し上げていく。
「……あっ…ハァッ…ダメ…ハァ…」
相原が荒い息を吐きながら俺の腰をつかむ。俺はそれを振り払うように更に速く腰を打つ。
「……イったら…ええで……」
俺の声ももう乱れている。
俺は今すぐにでもイきそうだったが、それより先に相原をイかせてやりたい。
快感の波があらゆる角度から俺を襲う。
「あかん……イきそうや……」
俺は必死で腰を動かしながら片手で相原の陰核をこねた。
直接的なその刺激に相原の肉体はついに耐え切れなくなって小さく痙攣しはじめた。
いくで相原……。
頂上まで、もう、すぐや―――。
「………あっ………ああっ……ダメっ……ああっ……あああっ!……ああああっ!」
尋常ではない締め付けで、相原が絶頂に達したらしいことがわかった。
「……俺も……イくでっ……!」
相原をイかせた安心感で俺はすぐに達してしまった。
思いきり精を放ちながら、俺は相原の身体を力いっぱい抱きしめた。
むちゃくちゃ好きや―――
心の底からそう思った。