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イカないと決めた日
【SM 官能小説】

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イカないと決めた日2-1

「主任…おはようございます」朝、エレベーターで田口と一緒になりました。
朝から最悪な気分です。
「主任…昨日の夜は何してたんですか?」私の気分などお構いなしに田口が話しかけてきます。
「何だっていいでしょ!」私は声を荒げながらも昨夜のはしたない自慰を思い出してしまいました。
なんでこんな下劣な男を…田口を白い眼でみながら後ろめい気持ちでいっぱいになりました。
「もしかして…僕の事を考えてエッチな事でもしてたんじゃないですか?」下品な笑みを浮かべながら田口がおぞましい事を口にしました。
「バ…バカ言ってんじゃないわよ!」私は感情的に声を荒げました。
田口はどこ吹く風といった感じでヘラヘラ笑っています。
くっ!ホントにこの男は…
エレベーターのドアが開くやいやな、私は飛び出る様にエレベーターを後にしまた。

仕事が始まってもイライラが収まらず、仕事が手につきませんでした。
なんで昨夜は自慰を我慢しなかったのだろう。
なんであのバカの顔が自慰の最中に浮かんできたのだろう。
後悔と憤りばかり感じていまいした。
でも…困った事に身体の芯が疼き初めているんです。
あんな嫌な目にあったのに…私はいったい…
“しっかりしなさい!”私は自分を叱咤すると改めて仕事に集中しました。

昼休み。
「主任…ガードル穿いてるんですか?」相変わらず卑下た笑いを浮かべながら田口が近づいて来ました。
「あんた!いい加減にしなさいよ!部長に報告するからね!」遂に私の堪忍袋の緒が切れました。
しかし田口の顔から薄ら笑いが消える事はありませんでした。
そして。
「“白い箱庭”は部長ともよく行くんですか?」田口のニヤニヤしたセリフに私は思わず息を飲みました。
なんでこの男が白い箱庭を知ってるの?
私は頭の中がパニックになりながらも返すべき言葉を探しました。
田口は勝ち誇った様に私を見つめています。
「な…なんの事?」やっと出てきた言葉は自分でもぎこちないとはっきり判るセリフでした。
「ねぇ主任?今日はガードル穿いているんですか?」最初と同じ質問を田口が繰り返してきました。
私が部長に報告出来ないと確信しているのでしょう。
確かに白い箱庭の名前を出されては迂闊な真似は出来ませんでした。
白い箱庭とは私は以前のSMプレイでよく利用していたホテルでした。
どうしてかは知りませんが、この男は間違いなくその事を知っているのでしょう。
「なんで…」私は眼鏡の奥の瞳に悔しさを滲ませながら田口を見据えました。
「ねぇ?今穿いてるガードル下さいよ」田口がいけしゃあしゃあと言ってきました。
でも…なんでこの男は私が今日ガードルを穿いている事を知っているのだろう。
「なんで…穿いてるって判るのよ」私は乾いた声で呟きました。
田口はニヤニヤとしながら胸元からデジカメを取り出すと保存してあった動画を私に見せつけてきました。
「……!」女性のスカートの中の逆さ撮りの動画でした。
見覚えのあるガードルに私は思わず絶句してしまいました。
そんな私の様子を愉しげに見つめながら田口がデジカメを懐に戻しました。
「な…なんて事するの!犯罪よ!」私は泣きそうになって声を荒げました。
「静かに…みんなにバレちゃいますよ…バレたら困るのは主任ですよ」田口の奴は相変わらずムカつくまでの余裕でした。
この男はきっと決定的な何かを持っているに違いない。
私は断腸の思いでしたが大人しくせざるおえませんでした。


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