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イカないと決めた日
【SM 官能小説】

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イカないと決めた日2-2

「い…いったい…何を知ってるっていうのよ」自分でも弱々しいと思える声でした。
「今穿いてるガードルをくれたら…教えてあげます」
「くっ!」最低の取引でした。
悔しさのあまり涙が滲んできます。
私は荒い息をつきながら最低の男を見つめました。
最低男は私を促す様にニヤニヤしています。
私は机を叩く様に手をつくと意を決して立ち上がりました。
「会議室に行ってるんで…準備が出来たら来て下さい」田口も立ち上がると業務的な口調で言いました。
なんでこんな事になってしまったのだろう私は呆然とトイレに向かいました。
悔しさと悲しさが交錯してくるのですがどうする事も出来ずに従うしかありませんでした。
そして…これが一番堪える事でしたが。
さっき何とか追い払った身体の芯の疼きがさっきよりも強くなって舞い戻って来ていました。
“恥ずかしいのに…悔しいのに…こんな嫌な思いしてるのに何でなの?”廊下を歩きながら私は心の中で切ない泣き声を上げていました。

トイレットペーパーで包んだ包みを持って私は会議室に向かいました。
悔しさのあまり溢れそうになる涙を堪えるのに必死でした。
田口は他に誰もいない会議室の中で嬉しそうに待っていました。
「下さい」田口がその手を差し伸べました。
私は下唇を噛み締めながらトイレットペーパーの包みを田口の方に差し出しました。
その包みを受け取ると…無神経なこの男はトイレットペーパーをスルスルと解き脱ぎたてガードルを剥き出しにしました。
「や…やめてよ…」あまりの恥ずかしさに私は顔を背けました。
しかし…この変態は。
「あぁぁ…主任の匂い堪らない」私に見せ付ける様にガードルの匂いを嗅んでいます。
「そ…そんな事してないで…教えなさいよ!何知ってるのよ!」私は堪り兼ねて声を荒げました。
「“白い箱庭の恋人たち”ってDVD知ってます?」私のガードルを自分の鼻先に押し当てたまま田口が嬉しそうな声を出します。
「し…知るわけないでしょ!」私はヒステリックに叫んではみたモノの…なんとなく判りかけて来ました。
「白い箱庭ってホテルを盗撮した裏DVDなんですがね…主任にそっくりな女性が責められてヒィヒィよがり狂ってんですよ」
「……!」ショックで言葉も出ませんでした。
まさか自分の痴態が盗撮されていたとは。
そして…それを寄りにも寄って田口に見られるとは。
「主任があんな事が好きだなんてねぇ」ありったけの嫌らしさを込めて田口が言いました。
「知らない…知らない…」私は田口の言葉を振り払う様に激しく首を横に振ります。
「じゃあ?会社のみんなに判断してもいます?」“な…なんて事言うの”私は田口の卑劣な言葉に全身が震えてきました。
「ダメ!そんなのダメ…」私は掠れる声で囁きました。
そんな事されたら会社に居られなくなってしまいます。
「どうしようかな?」田口は底意地悪く言い放ちました。
「わ…私にどうしろって言うのよ…」諦めに近い言葉でした。
田口の事です…きっと嫌らしい要求をして来るに違いありませんでした。
二人の間に沈黙が流れました。
私は泣きそうに顔を歪め…田口はニヤニヤと笑っていました。
「今まで通り…主任と愉しく仕事ができれば…それで」拍子抜けする程セリフはしおらしいのですが…田口はぞっとする程淫猥な微笑みを浮かべていました。

つづく


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