DOLLHOUSEU 3-3
「ねえ。ユリさんはっ?」
「大丈夫。死んじゃあいない。眠ってる」
「よっ…よかった…」
「…よかねえだろ」
俺はベッドにはり付けられたままのリカを見た。
手首と足首は抵抗したのか、ヒモのところが赤黒く変色していた。
衣類は切り刻まれ、リカの身体に敷かれているものもあれば、ベッドの下に落ちているものもある。
開かれた股からは白い液体がこぼれている。
ユリにもリカにもピルを処方してある。だけど、そういう問題じゃない。
絶頂を迎えたリカの身体が俺の脳裏から消えない。
それはいつも見ているいつもの光景。だが、その時、俺は傍観者ではなかった。
今日、俺はなんにもしてないのにコイツのココはこんなに汚れている。
「ううっ…すん」
ユリのことで頭がいっぱいだったのに、俺の一言で自分の現実を思い出してしまったらしい。
「ご主人さま… どうしたらいいの?わたし…」
「……」
「私、汚く…なったの?」
「……」
「だから… いらなく…なった?」
「……」
リカの問いの答えを俺は見つけられなかった。
そんなことないよ。 そう言えばコイツはきっとうれしそうに笑う。
でも、嘘はつきたくない。そうしたら、もうこの場所は意味がなくなる気がする。
汚された。
確かにそういう気分もなくもない。
『タスケテ。ゴシュジンサマ…』
階段で聞いたリカの声。俺はあの声に応じてやれなかった。
「うっ…うっ… あぁぁーん… ひくっ… うあぁぁ…ん」
黙ったままの俺に耐えきれなくなったのだろう。
とうとうリカが声を上げて泣き出した。
その声がとても甘やかで切ない。
そのくせ足を開いて縛られた姿は暴力的な感情に火を付ける。
俺はリカの太股を掴み、開いた。
「いたッ…」
足首が引っ張られて鬱血して赤黒くなったヒモのまわりの肌は圧迫されて病的な白さだ。
頭の上に伸ばされた腕もまた同じ。
充血した大きな赤い目が色っぽくも見える。
目尻からこぼれ落ちる涙もまた美しい。
引き込まれる。
俺はズボンを脱いですぐさま挿入した。
「あっ。ん。 ふうぅぅん」
俺はなにを焦っているんだろう。
なにもかもを振り切るように乱暴に動いた。