DOLLHOUSEU 1-1
梶のぼっちゃんはここに来て、初めの頃こそ私を抱いたが、今はリカちゃんに満足している。
初めのあの泣き叫ぶ声が聞こえるのは、自分が責められるよりも辛かった。
今はそれも甘やかになり、リカちゃん自身も梶のぼっちゃんを待ち望んでいるようだ。
談笑する2人は微笑ましくもあり、リカちゃんが笑うと少し幸せな気持ちになる。
私には梶に引き離された娘がいる。もう、会えない。
夫の借金のカタに私は売られたのだ。そして、ユリという人間は死んだ。ことになっているらしい。
本当のところは分からない。
確かめる方法がない。
私が動き出すことが引き金になってしまいそうで動けない。
売られた私は散々陵辱された。
梶の家の人間。
それに連なる人間。
客人に振舞うように。
何人もの人間が余興で私をこじ開けて侵した。
本当に死んでしまいたかった。
抜けだして、娘に会いたかった。
けれども、そうすることで娘がどうなってしまうかわからない。
それが一番怖いのだ。
そのうち、飽きたのだろう。
私は山奥に連れて行かれ、この洋館に住んでいる。
リカちゃんの世話係というわけだ。
歳は違うけれども、会えない娘の替わりに愛情を注ぎこんでいるのかもしれない。
こんな環境下でなければ、子供が男と寝るなんてとんでもないことだけど。
選択しようのない状況の中で、幸せそうにしているリカちゃんを見るのは少し救われる。
私の身体はガタガタと震えていた。
慣れない。
定期的に来る荷物搬入の男。
慣れることがあれば、それはそれで最低。
彼はここに来るたびに私を抱く。
梶の屋敷にいる時よりは頻度が低いとはいえ、嫌なモノは嫌だ。
それでも、私の身体は反応する。
「っ! …っや! あっ!」
「イクって言え」
男は壁に私を押しつけて腰を振り続けている。
「ぃゃ… うっ! ああぁっ!」
「早く言えよ」
男はスピードを上げた。
嫌なのに。
嫌な筈なのに。
私は愛液を滴らせながら、腰を動かしてしまう。
「いっ、いっちゃうぅぅっ! やああぁっ! あぅっ! あっ! あうぅぅっ…」
男が放つ。
「ぁ… ぁぁ… はあっ… はあっ…」
ぐいっ。ぐいっっ。
深く沈めてから抜く。
太股の内側をなま暖かいものが一気に下りていく。
私は壁に背中を預けたままズルズルと座り込んでしまう。