DOLLHOUSE〜羞恥心〜-6
「ぁん!あっ!」
中心を摘むと水の中だというのにヌルヌルとする。
ざばあ…
腕を引き上げ、リカの目の前で指をすりあわす。やっぱりヌルヌルする。
指を離すと、すぐに切れたが、糸をひいた。
「へえ…」
ざぶっ!
リカが俺の手を掴み水中に引きずり込んだ。
「もう。なにやってんですか」
「なに?途中でやめんなって?」
「ちがいますっ!あっ!んっ!」
しゃばっしゃばっ。
悶えるリカが水面を波立てる。
溺れてるみたいだ。…溺れているのは俺か。
コイツからなにかねだったことはない。が、必ず応じる。
だから、俺は欲望のままにすべてコイツにねじ込んできた。
「あっ。あっ。あっはっ」
指を出入りさせる。
「欲しい?」
「んっ…あぅ…」
リカは答えない。
俺は指を抜き、手を止めた。
「はあ〜」
リカは大きく息をついて弛緩した。
意外なリアクションに俺はうろたえた。
止めたらリカの方から続きを要求してくるとばかり思っていた。
「おまえさ、もしかして触られたらとりあえずで喘いでる?」
「なんでそんなこと。するわけないですっ!声なんか出したくないのに」
「なんで?」
「…だって、恥ずかしいもん」
「じゃあ、ちゃんと感じてるんだ。気持ちいい?」
ぷいっとそっぽを向いて答えない。
コイツの場合、「イヤ」っていわないあたりは肯定と同義なんだが。
俺は内心、ほっとした。
へんな話だ。こいつに嫌われたくないらしい。
組んでいた脚をといた。
リカはすぐさま俺から距離をとり、振り向いて怪訝そうに俺の顔をみた。
捨てられた子猫みたいな顔。
「ふうー」
俺は浴槽に腕をかけて天井を仰いだ。